指導の重点

(1)各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間

ア 各教科

  1. 基礎的・基本的な内容の定着を目指した授業改善を進める。評価計画を含めた指導計画の改善と教師の授業研究を重視し、授業時数の確保に努める。夏休みの学力補充教室や学校図書館、パソコン教室の活用等に力を入れ、自ら学ぶ意欲を育み、生徒一人ひとりの個性や能力を伸ばす指導を充実させる。
  2. 国語では、聞く、話す、読む、書く、伝え合う能力を高めるとともに、読書指導に力を入れて日本語を大切にする態度と豊かに表現する能力をはぐくむ。
  3. 社会では、社会に対する関心を深め、公民的資質を向上させるための学習指導の充実を図る。
  4. 数学では、数学的なものの見方や考察の能力を高め、進んで活用する態度を養う。
  5. 理科では、個に応じた指導の充実を図るとともに、実験・観察を重視して自然を探求する意欲を喚起し、科学的なものの見方や考え方ができる能力・資質を高める。
  6. 音楽では、表現・鑑賞の活動を通して音楽を愛好する心情を育てるとともに、音楽的に豊かな情操を養う。
  7. 美術では、表現・鑑賞等の活動を通して感性を豊かにするとともに、豊かな情操を養う。
  8. 保健体育では、運動に親しむ資質や能力を育成するとともに、健康や体力を高め、明るく豊かな生活を営む態度を養う。
  9. 技術・家庭では、生活に必要な基礎的な知識と技術の習得を通して、進んで生活を工夫し、創造する能力と実践的な態度を養う。
  10. 外国語(英語)では、基礎的学習事項の指導の徹底を図るとともに、外国語を通したコミュニケーション及び生活・文化の相互交流を進めるための資質の向上を目指す。
  11. 選択教科では、生徒一人ひとりが自分の興味・関心に基づい教科選択とともに、基礎・基本の習得に取り組めるよう、コースや学習内容の充実を図る。


イ 道徳

  1. 道徳授業地区公開講座を2学期に実施し、「道徳で取り組む人権課題」を全体テーマとして、人権尊重教育推進校の研究との連携を図る。
  2. 豊かな心をはぐくむために、学校教育の全体を通して道徳教育を実践し「心の教育」や「生き方の教育」の充実を図る。
  3. 社会の一員としての公衆道徳を身につけさせるために、集団生活を通してルールや役割、責任を自覚させる。また、様々な体験活動を通して、人としての自律心や他者との協調の心をはぐくむ。
  4. 自然との触れ合いや生徒一人一人の自立体験の拡充を図ることによって生命の尊さをはぐくむとともに生命への畏敬の心を培う。

ウ 特別活動

  1. 学級活動の内容を充実させ、生徒が自主的に実践する活動を意図的・継続的に取り入れることによって、よりよい人間関係をはぐくむとともに思いやりの心や助け合う心を育てる。
  2. 学校行事・生徒会活動・部活動等の指導では、各教科・道徳・総合的な学習の時間との連携を図っていく。そして生徒自らが課題を発見し、解決できるよう創意工夫する。宿泊行事等を通して教師と生徒の人間関係をよりよいものにしていく。

エ 総合的な学習の時間

人権尊重教育推進校として、人権尊重に視点をおいた総合的な学習の時間の工夫を基本にして次のように進める。 地域との交流を重視し全体のテーマは「共生」を継続する。1年「自己理解=進路学習」、2年「他者理解=ボランティア学習」、3年「相互理解=国際理解教育」をサブテーマに、育力や生涯学習の基礎を培うための調べ学習や読書活動を計画的に設定し、一人ひとりの能力の向上や適性に応じた指導の充実を図る。また、評価の工夫に努め、指導計画、評価計画の充実・改善を図る。

(2)特色ある教育活動

  1. 人権尊重の視点に立ち、挨拶や言葉遣い、決められた時間を守ること等の指導や生活環境・学習環境の整備に努め、個々の違いを認めながら互いに理解しあい尊重しあう人間関係を築く。
  2. 地域に根ざした学校として学校公開の機会を多く設定し、学校・家庭・地域の課題についてともに考える態度を身につけさせる。
  3. 特色ある学校づくり推進事業経費を効果的に活用して、次のような取り組みを継続する。地域と交流した進路学習として、地域の人材を活用した講演会や職場体験学習をする。ボランティア学習では地域の人材を活用した講演会や介護人派遣センターと連携した活動を行う。国際理解教育ではJICAの出前授業や留学生を活用した学習を進め、一人ひとりに自立の心や他者を思いやる心をはぐくむ。
  4. 生徒会主催の「7の付く日の朝清掃」や、火・木曜朝の「あいさつ運動」を通して生活環境や学習環境の整備に努め、勤労の精神及び自他の関係性を大切にする態度を身につけさせる。
  5. 国語、社会、数学、理科、英語の5教科では、自主学習を推進するための長期休業中の学力補充教室の実施などの取り組みや支援を行いながら、基礎学力の定着を図る。
  6. 心身の健康管理や災害に対する安全指導の充実を図り、自ら積極的に考えて判断し行動できる力を身につけさせる。
  7. セミナーハウスを利用して、学級活動、学年活動、部活動の宿泊体験や保護者会活動を行うことによって、望ましい人間関係の育成を図る。また、日本の伝統芸能としての能・狂言学習や茶道部の活動を行う。
  8. 情報モラル等についての指導を計画的・継続的に行い、生徒一人ひとりが自ら考え対応することのできる力を身につけさせる。
  9. 野球部をベースにして、手話講習会や中央ろう学校との交流学習を推進していく。

(3)生活指導・進路指導

ア 生活指導

  1. 集団生活の規律を大切にする指導の徹底を通して、生徒一人ひとりの自主的、自律的な態度と実践力を養いながら、主体的に生活していくための能力や資質をはぐくむ。
  2. スクールカウンセラーや「心の相談員」との連携を密にした教育相談活動を推進する。そして、一人ひとりの生徒が抱える様々な問題の解決を目指し、自己を見つめさせる指導を行うことで社会性の伸長を図るとともに、一人ひとりの自己実現を支援する。
  3. 家庭や地域及び関係諸機関との連携を密にしながら、セーフティ教室や薬物乱用防止教室、交通安全教室や防災教育等の実施を通して生徒の健全育成や生命尊重の態度を育てる。
  4. 特別支援委員会を中心に、巡回相談員とも緊密に連携し配慮を要する生徒に対する支援体制を充実させる。


イ 進路指導

  1. ガイダンス機能の充実を図りながら、進路指導計画に基づいた指導を行うことによって、生徒一人ひとりが主体的に自己の進路選択をすることができる力をはぐくむ。
  2. キャリア教育の視点に立った生き方の指導の充実を図り、生徒一人ひとりに将来に向けた望ましい勤労観や職業観を身につけさせる。
  3. 生徒一人一人が望ましい進路選択をすることができるように、計画的に進路相談の場面を設定し正しい進路情報の提供を行う。