3月12日 痛み止めの言葉をさて、高熱が出れば病院で解熱剤をいただいたり、強い痛みには痛み止めの薬をもらったり、痛み止めの注射をしてもらったりします。でも、病気ではなく、辛いときや苦しいとき、悲しいときなどに効く薬はあるのでしょうか。 私は、中学生時代は野球部に所属していて、毎日夕方遅くまで練習をしていました。でも時には、エラーをしたり三振をしたりしてうまくいかないときもありました。 そんな時、普通は「何をやっているんだ!」と怒られるわけですが、私が所属していたチームは決してそんなことはなく、仲間から「ドンマイ、ドンマイ」と言われました。野球はチームプレーですから、一つのエラーやミスをお互いが責め合っていたら、決してチームとしてまとまらないという考え方からでした。 私は、その後、野球以外の時でも、失敗してくじけそうになったときや苦しいときなど、「ドンマイ、ドンマイ、次はうまくやってみせるぞ!」と自分に言い聞かせ、自分を励ましながら過ごしてきました。つまり、「ドンマイ、ドンマイ」という痛み止めの言葉を自分で自分にかけてきたのです。 3学期も学校に来る日数は、1年生から4年生は8日、5,6年生は9日です。4月からの新しい学校、新しい学年への不安や、どうやってがんばるえもんとしてまとめていけばいいのかという苦しみを感じることがあるでしょう。そんな時に、みなさんは自分を勇気づける痛み止めの言葉をもっていますか。 私は、こんな言葉をもってほしいと思います。 「ドンマイ、ドンマイ」 「リラックス、リラックス」 「ハクナ マタタ」 「何とかなるさ」 「ピンチはチャンス」 「明けない夜はない。止まない雨はない。」 「明日は明日の風が吹く」 「努力は裏切らない」 「苦しいときこそ上り坂」などです。 人間、いくらくよくよしても前には進みません。そういうときこそ、自分に効く痛み止めの言葉を使って乗り切ってほしいと思います。必ずあなたに効く痛み止めの言葉が必ずあるはずです。ぜひ、自分に効く痛み止めの言葉を見付けて、元気に明るく過ごしていきましょう。そして、辛いとき苦しいときに効く痛み止めの言葉を求めている人があなたたちの周りにもいるはずです。ぜひ、痛みに効く言葉であなたの周りの人たちも、明るく元気に、そして笑顔にしてあげましょう。 3月5日 植物期間雪国では、積もった雪や湖の氷が溶け始め、その溶け出した水が流れる「ちょろちょろ」というせせらぎの音が耳に届くと、春を感じる人が多いそうです。 私が最も春を実感するのは、柔らかな風が吹く中で、タンポポ、スミレを皮切りに、菜の花、桜というように、目にも鮮やかな花々が咲き始める光景を目にする時です。次から次へといろいろな花が咲き競う、そんな春を楽しめるのは私たち日本人だけだとも言われています。 ところで、植物が生長できる温度、つまり芽が出て伸び始める温度は何度だと思いますか。それは、一日の平均気温が5度以上であるといわれています。 このように、植物が生長できる平均気温5度以上の日が継続する日数を、植物学上、「植物期間」といいます。 日本は南北に長い島国です。南の九州地方は2月のうちに「植物期間」に入るのに対して、寒さの厳しい北海道は4月になってからということになります。したがって、1年の「植物期間」が、九州では320日以上もあるのに対して、北海道は200日程度しかありません。 日本の稲の「植物期間」は約140日、みかんは約230日必要とされています。ということは、「植物期間」が200日しかない北海道では、230日必要なみかんは育たないということが分かります。このように植物は、その生長期間が温度によって決められてしまうので、生長できない場所もあるのです。 もうすぐ、いろいろな植物が芽を出す季節です。6年生にとっての春は「卒業」、1年生から5年生にとっての春は、「進級」、まさに成長する季節ですね。 植物は、その生長期間が温度などによって決められてしまいますが、みなさんの成長を決めるものは何でしょうか。私は、みなさんの成長を決めるもの、それはみなさん自身の努力、がんばり、意志、意欲、心がけ……。つまりみなさんの「心」が決めるのだと思います。 これからも自分自身を成長させるために、努力し、がんばって、相手を思いやって、心を豊かにしていきましょう。 |
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