全校朝会講話
5月11日(月) 気持ちを伝える
今日は気持ちを伝える、という話をします。
皆さんは、家族の人や友達に、「私の気持ちなんか分かってくれないんだ」と思ったことはありませんか。「どうせ私の気持ちなんかどうでもいいんだ」、「なんでわかってくれないの」。そうですね。実は、校長先生もそんなことを思うことがあります。
でも、ちょっと待ってください。人の気持ちはどんなことから伝わってきますか。超能力者じゃないから、テレパシーで直接、というのは無理ですね。でも、私はあの人の気持ちが分かっているよ、と思う人もいることでしょう。
この人は、きっとこんな気持ちでいるんだろう、こんなことを考えて私に接しているんじゃないか。そういうことがわかるのは、みなさんに対する言葉遣い、服装、話の聴き方、頷き、相手が表しているもの全てから、みなさんが感じ取っているのです。
丁寧に話してくれる人からは、「きっとこの人は私のことを大事にしてくれるのだろう」というイメージが伝わります。皆さんの方を向いて話を聞いてくれる人からは、「私の気持ちを受け取ってくれる人だ」というイメージを持ちます。きちんとした服装や姿勢からは、「私に対して丁寧に接しようとしているのだ」というイメージを抱きます。そこで、皆さんは相手の気持ちが分かったような気になるのです。
自分の気持ちをわかってもらえない、と思うとき、わかってもらうための努力をしているでしょうか。自分のしたいことだけを伝えて、相手の気持ちを受け取っていない、ということはありませんか。
自分の気持ちを分かってほしい、というときには、自分の気持ちを、相手に受け取ってもらえるように伝えることが大切です。相手の話をよく聞いて、相手に向き合って、丁寧な言葉遣いで、自分の考えを伝えることです。それでも、気持ちが伝わっても、相手にも思いがあって、自分の思い通りには行かないこともあります。
ただ、お互いの気持ちを伝え合っていれば、できないことがあることも許せるようになるものです。相手の気持ちが分かるからです。
さて、もうすぐ運動会です。徒競走で1位になる、赤白戦で勝つ、結果は大事です。でも地域や保護者の皆さんが、拍手を送るのは、皆さんががんばっていること自体に対してです。皆さんのがんばろうという気持ちがお客様に伝わるのです。行進や体操、失敗しても諦めない態度、それを応援してくださるのです。一生懸命に取り組むと、気持ちは必ず伝わるのです。
5月18日(月) 人のために、は、自分のため
土曜日のお昼に、校長先生と副校長先生は学校に来て、一泉会(いっせんかい)という集まりに出席しました。
一泉会というのは、以前、PTA会長や役員をしてくださっていた方、元校長先生方が集まって、大一小のためにできることはないか、と話し合い、活動する会です。
よくお客様に大一小はきれいな学校ですね、と褒めていただきます。学校の中は、峯田さんや櫛田さんという主事さんたちが中心になって、教室の中は皆さんが先生と一緒にきれいにしています。でも、大一小がきれいなのは校門の中だけではありません。正門の周り、道路の周りもきれいです。それは一泉会の皆さんが計画的に花を植えたり、雑草を取ったりする活動に取り組んでいてくださるからです。
楽しいか楽しくないか、ということだけで言うと、家の中でのんびりとお茶を飲みながらTVを見ていた方が楽しいかもしれません。でも、喜びが得られるかどうか、ということでは、どうでしょう。家の中で一人TVを見ていても、誰も喜んでくれない、自分で自分を褒めることもできない。
それに対して、手に泥を付けながら、爪の中に草の汁を付けながら、汗をかき、雑草を抜くような作業は、楽しくはありません。でも、終わったときに、自分は大一小をきれいにしたのだ、という誇りをもつことができます。ひょっとしたら子供たちは気付かないかもしれないけれど、なんとなくきれいだなあと、心のどこかで感じているかもしれない。そう思えると、自分は大人としての責任を果たしたのだと喜びをもつことができます。
一泉会の皆さんは、本当の喜び、人のために働く喜び、自分自身を褒めることができる喜びをもって、活動に取り組んでくださっているのです。大きな心の喜びです。
振り返って、みなさんはどうですか。
友達と活動をするときに、自分が楽しむだけになってしまうことはありませんか。本当の自分の喜びを見つけることができていますか。
最後に運動会の話をします。毎日、暑い中、よくがんばっています。でも、がむしゃらにがんばればいい、というものではあありません。がむしゃらにがんばるのは、がんばりを無駄にすることも少なくありません。なぜこうするんだろう、どうすればもっと善くなるのだろう、と考えて取り組むことが大切です。
先生や友達のアドバイスを聞いて、自分なりの目標を持って、がんばっていきましょう。
5月25日(月) 士気を高めるということ
まず、最初に厳しい話をします。全校朝会の開始時刻は何分ですか。そう8時25分です。今日、日直の先生が開始を宣言したのが8時28分でした。できない人には言いません。みなさんはできる人です。運動会の練習に忙しいのは分かっています。忙しいときにやるからこそ、意味があるのです。
さて、この文字は「士気」(しき)と読みます。昔は侍、武士の人たちが戦に行く前に気合いを入れる、やる気を出すという意味で遣われましたが、今は多くの人たちが一緒に何かをやり遂げようというときにもつ、強い気持ちのことをいいます。やりとげよう、がんばろうという気持ちですね。士気を上げる、士気を高める、と言います。
もう皆さんは知っていると思いますが、やる気が出るとパワーが出ます。本当のことを言うと、みなさんがもともと持っている力を限界近くまで出し切ることができるようになる、ということです。逆に、やる気をなくす言葉、「やだなあ」、とか「めんどうくさいなあ」とか言う言葉を聞くと、パワーが出なくなりますね。誰か一人がそんな言葉を遣うと、みんなの士気が下がります。
では、どうすれば士気を上げることができるか。一番は士気の上がる声を出すことです。応援団を始めとして、仲間に、「がんばれ」、「すごいぞ」、「いいぞ」、「やれ」、「勝つぞ」、と声を送ることです。応援歌もそうですね。
運動会は赤と白に分かれて競い合いますが、みんなの力を合わせる行事です。互いに声を出し合って、士気を高めていくことで、練習してきた力を出し切ることができるようになるのです。
ただし、限界を超えてがんばってはいけませんよ。今日も暑いです。具合が悪くなりそうなら、早めに先生に伝えましょうね。
さて、士気を高め合います。自分の力を出し切ろうと練習もがんばった。本番もがんばった。それでも徒競走で足が滑ることがあるかもしれません。何度も練習してきたバトンを落とすことがあるかもしれません。失敗することがあるかもしれません。でもね、がんばったことは無駄ではありません。がんばった人のことは、一緒に支え合ってきた友達が、がんばったことをちゃんとわかっています。
校長先生が保証します。校長先生は小学校の時、1年生から6年生までずっと徒競走でビリでした。それでも、こうしてここにいます。ここにいて、がんばったことは無駄じゃなかった、と皆さんに伝えることができています。今も暑いです。暑い中、背筋を伸ばして立っている皆さんのがんばりもまた、無駄ではありません。力を出し切ることが、皆さんの成長になるのです。
いい運動会ができると思います。


