全校朝会講話

6月2日(火) ふれあい月間 自分と人を大切にする

今日は放送朝会なので、校庭の時のような大きな声は出さず、静かにお話しします。
では、それぞれの学級で、担任の先生の目をしっかりと見て、朝のご挨拶をしましょう。
おはようございます。

運動会が終わった後、いろいろな思いがあったと思います。がんばりきって1位になった人から、4位5位になった人、それぞれの強い思いは、必ず皆さんを成長させます。あまりがんばらず、なんとなく1位になっていたという思いでは、残念ですが、あまり成長することができないかもしれません。ですが、運動会は終わりましたが、学習や生活はこれからも続きます。

運動会や大きな行事があると、友達と協力したり助け合ったりすることができやすく、クラスのみんなで力を合わせる、という気持ちを持ちやすいのです。ただ、目標がないと、何となくだらだらと過ごし、わがままをいったり、怠けてしまったりすることになりがちです。1学期の最初に立てた目標をもう一度振り返り、自分がどんな自分になりたかったかを確かめて、学習や生活に取り組みます。休むときは休む。けれどがんばるときは集中してぎりぎりまでがんばる。疲れたら、しっかりと休む。その繰り返しが、心と身体を大きくしていきます。自分の目標をもって、成長していきましょう。

さて、今月はふれあい月間です。友達との関わり方を見つめ直し、いじめのない学校作りにみんなで取り組む月です。

友達とけんかをしてしまった人の話を聞くと、よく、「ぼくも悪いんだけど、○○くんが〜したから」と言う言葉を聞きます。そうですね。でも、「ぼく」が変えることができるのは、「ぼく」のしたこと、することだけです。○○くんのしたこと・することは、○○君自身が考えて、直すことです。どっちがどれだけいい悪いではなくて、自分自身がどう生きていくかということなのです。○○くんがどうであれ、「ぼく」のすることが正しいかどうか、を考えて行動する力を付けましょう。

友達にいやなことを言ったり、したりしてしまうことがある人に話します。人を傷つけると、自分の心の中にいやな気持ち、悪い気持ちがどんどん溜まって、自分のことが嫌いになります。毎日が嫌になります。心がどんどん重くなります。
でも、大丈夫です。心の中をお掃除すればいいのです。嫌なことを言ってしまった、してしまった人に対して、「ごめんね」と伝え、先生に「ぼく・わたしはこんなことをしてしまいそうになるので、助けてください」と話しましょう。きっと一緒になって考えてくれます。

友達が嫌なことを言われたりされたりするのを見た人は、嫌なことをする人を助けるためにも、止めてあげましょう。「やめようよ」、「ごめんねって言おう」。友達だったら、間違ったことをしてしまう人の心を助けてあげましょう。そして、嫌なことをされたり言われたりした人に、「大丈夫だよ」、「ぼく・わたしが一緒にいるからね」と伝えてあげましょう。

全ての大人とみなさんが力を合わせて、学校からいじめをなくします。大泉で一番の大一小、練馬で一番の大一小がきっと作れることと思います。

6月8日(月) ぼく、ふざけてやっただけなのに

二人のお友達がいました。A君とB君です。B君は泣いています。
先生が聞きました。「B君、どうしたの?」
B君が応えました。「A君が、止めてっていっても、何度も何度もパンチするの。」
先生が聞きました。「A君、どうしてパンチしたの?」
A君が応えました。「ぼくふざけてやっただけだよ。本気でしたんじゃないよ。ふざけただけだよ。」

さあ、みんなが先生だったら、誰になんと話しますか。
たぶんA君にそんなことをしちゃいけない、と言うでしょうね。そこで、もう一段階、考えてください。なぜ、しちゃいけなのでしょう。ふざけただけなのに。

校長先生だったら、きっとすごく厳しい顔で、A君にこう尋ねると思います。
「あなたは、ふざけてパンチをした、つまり人が傷つくのが面白いと思ってやった、と言っています。人を傷つけることを楽しんだ、ということですよ。本当にきみはそういう人なのですか。」

ふざけてはいけない、という話ではないことがわかりますか?
笑いやゆとりは、人間にとってとても大切なことです。緊張をほぐしたり、仲の良い人同士が楽しんだりして、人間関係が豊かになります。

ものごとは、していいとしてはいけないという二つにきれいに分かれるものではありません。今はしていいけど、この後はダメ、このときはしていいけど、あのときはダメ、いろいろな時と場所と、人間関係があります。

相手がいやがるときにふざけるというのは、ふざけたことにはなりません。ただの嫌がらせ、意地悪、いじめです。そういう意地悪をする人は、これが相手のためになることではない、ということを、心の中で知っています。知っているけど、意地悪をしたと認めると、自分が嫌なやつになってしまうから、認めないようにします。ぼくはふざけていただけだ、と思い込もうとするのです。

校長先生は、「ふざけて楽しくしようとした」といういいわけは、絶対認めません。相手がいやがっていたら、それはいじめです。B君をいじめから守ります。でも、A君のことも守りたい、と思っています。それはふざけじゃないよ、と気付かせて、ちゃんとごめんなさいができるようにしてあげたい、自分のことが嫌いになる前に、意地悪をしないように気付かせてあげたいと思います。

ですから、A君にもう一度、話します。「君は人を傷つけることを楽しむ人になりたいと思っていますか?そうでないなら、B君に、きちんとごめんなさいを伝えましょう」

似たような言い訳の言葉で、「だって、私、本当のことを言っただけだから」というものがあります。この言い訳も、校長先生は絶対に認めてあげません。理由はそれぞれが考えてください。考えてもわからないときは、先生に尋ねて、一緒に考えてみてください。

大事なことは、自分と同じように相手を思っているか、大切にしているかどうか、です。相手に、何をどのように伝えたいと思っているかが、一番大切だということです。

6月22日(月) あなたはどんなあなたになりたいか

ひとつ、褒めます。
先週の木曜日に、6年生と一緒に「こころの劇場」という、劇を見る会に行ってきました。学校からバス停まで10分ほど歩き、そこからバスで20分、電車を乗り換えながら40分以上、移動して、浜松町という山手線の反対側まで行ってきました。
 学校を出発して、戻ってくるまで、校長先生はほとんど何も6年生のみなさんを注意することがありませんでした。学校を一歩出たら、そこは社会、世の中です。大人も子供も関係なく、お互いが気持ちよく過ごせるように気をつけながら生活する場です。
 ところが、小さな子供にはそれがわかりません。自分のしたいことをしよう、として我慢できず、電車の中で大きな声で話したり、歩道を走り回ったりすることがあります。これはまだ心が小さな証拠です。周りの人のことを考える力が育っていません。小学生でもまだまだ赤ちゃんで、そうなってしまう人が少なくないのです。
 大一小の6年生は、違いました。周りの人のことを考え、行動していました。とてもいい習慣、いいくせ、いい行動が身についていました。
 小学生の皆さんは、立派な小学生になるために小学校にいるわけではありません。りっぱな大人になるために、小学校で勉強しています。みなさんも6年生のように、いい習慣を身につけてほしいと願っています。

以前、見たことのあるできごとのお話をします。エンジンをかけたまま、道路の脇に止めてある車のドアが開きました。ドライバーの男性が、車の中にある灰皿を出して、道路にざらっと空けました。その車は、そのまま走り出してしまいました。道路にたくさんの吸い殻と灰を残したままです。

みなさんはどう思いますか。

なぜそんなことをするんだろう。許せない。そんな大人にはなりたくない。大人なのにだらしない。みんなが使う場所なのに、自分勝手だ。

そうですね。校長先生もそう思います。

さて、今度はみなさん自身のことを考えてみましょう。
みなさんが教室で学習したとき、書き直しをすることがあります。消しゴムを使って、きれいに消して、ノートに書き直しをします。ここで思い出してください。消しゴムを使った後、みなさんは消しゴムのかすをどうしていますか。

心の中で選んでください。(1)手で集めて山を作っておき、休み時間に捨てに行く。(2)手で払って床に捨てる。

心の中で、(1)を選んだ人は、ああ善かった。そうですね。とても善い生活習慣が身についています。(2)を選んだ人は、校長先生の最初の話を思い出してください。皆さんは、みんなが使う場所に自分のゴミを捨てるのは自分勝手だ、そんな大人にはなりたくない、と思ったはずでしたね。自分はどうでしょう。

もう一度言います。みなさんは立派な小学生になるために、ここにいるわけではありません。成長するためです。今の自分よりもっと大きな心を持つ自分になるためです。
他の人が何をしていようと、自分はこうする、といういい習慣を身につけましょう。大きな心の自分を育てましょう。

お話を終わります。

6月29日(月)

校長先生が大泉第一小学校に来て、丸三ヶ月です。1年の1/4が過ぎました。ケーキで言うと、4つに切った内の一つ分を食べてしまったわけですね。

その間、毎日皆さんと挨拶をして、できない日もありましたけど、毎日校長室から皆さんの様子を見て、教室の皆さんの様子を見てきました。3ヶ月が経って、あらためて大一小の子供たちは、誠実な人が多いなあ、と感じます。誠実というのは、心がまっすぐだということです。失敗をしても、反省し、直そうとする人が多いということです。

もう一つ、朝の様子を見ていて、なんとなく懐かしいなあと感じていました。それは校庭で元気に遊ぶ人たちがいたからです。校長先生はいろいろな学校でおつとめをしてきました。西東京市、三鷹市、東久留米市、東村山市、練馬区、所沢市、新座市、狭山市。学校数は15校になります。そのうち、ここ10年くらいの学校では、朝、校庭で遊んでいる学校はひとつもなかったのです。

何をしているかというと、朝学習、朝自習でした。

実は10年くらい前から、世界中でどうも最近の子供は、考える力が弱くなってきたんじゃないか、と言われるようになっていました。そこで、いろんな学力テストをしてみたところ、覚える力はそれほど低くはないものの、覚えたことを使う力が弱いということがわかったのです。特に日本の子供たちはそうだ、ということがわかったのです。

皆さんはどうでしょう。先生が計算問題を出したときに手を上げて答えられる、という人はどのくらいいるでしょう。それに対して、物語を読んで、主人公の気持ちについて自分の考えを発表してください、と言われたら、クラスでどのくらいの人が手を上げるでしょう。ちょっと少ないと思います。

そこで、世界中、日本中の先生たちは考えました。考える授業を作ろう。子供たちが自分の考えを話し合い、意見を発表し合う学習をしよう。でも、計算の時間も大切です。漢字をたくさん書く時間も大切です。じゃあ、それをどこでやるか。毎日夕方にやっている学校もあります。毎朝、取り組んでいる学校もあります。

みなさんは、中学校に行ったとき、高校に行ったとき、大学に行ったとき、仕事を始めたとき、そういう学びをしてきた人たちと一緒になります。計算も漢字をしっかりとやり、自分の意見を発表し合うことができる人たちと、競争し、教え合い、力を出し合って学んで行きます。

校長先生は、みなさんを、そういうことができる人にします。いつも言うことですが、校長先生は、皆さんを立派な小学生にすることが目標ではありません。校長先生の目標は、皆さんが大人になり、自分の仕事を始めたとき、自分の考えが話せる人、周りと協力して新しいものを作り出すことができる人にすることです。

ケーキ屋さんになる、人の意見を聞き、どんなケーキを作るか考える。相談して、新しいケーキをいろいろと試す。チャレンジする。そしてまた人の意見を聞く。考える。そういう仕事ができる人にすることです。

では、そのためにどうするか。もうおうちの人にお手紙を渡しているので、聞いている人も多いと思います。9月から、朝会、集会のない日の朝の時間を、朝学習にします。1日は国語、1日は算数、1日は朝読書をします。国語や算数の中身は担任の先生と相談して決めます。

それからもうひとつ、中休みを運動遊び、という時間にします。これは、これまで外で元気よく遊んでいた人にとっては、変わりません。体調が悪い人は、手指を使う運動など、考えてみてください。手遊びなどいろいろありますね。

この変更については、校長先生が先生方と話し合って決めました。先生方の中には、みなさんが楽しみにしている朝遊びがなくなるのをとても残念がって、哀しそうにされている方もいました。けれども、校長先生の考えとして、皆さんを育てきるための手立てとしてお話をし、学校として取り組むことにしていただきました。

校長先生は、皆さんを育てきることが仕事です。そのためにやらなければならないことをやります。

最後に、なぜ小学生のこの時期に頑張ることが大切かをお話しします。皆さんは、アサガオを育てたことがありますね。アサガオはこの時期、1日で5cm以上も伸びることがありました。成長期、といいます。この時期にたっぷりと水と栄養をあげることが必要です。

皆さんもまた成長期なのです。今、この時期に栄養となる勉強をたっぷりと入れることが必要なのです。頑張りきることが必要なのです。それが、皆さんを成長させます。

この変更はとても大きなことなので、皆さんにもおうちの方にも説明をします。もし、今日の話がわからないということがあれば、校長先生のところに聞きに来てください。おうちの方に説明するように、みなさんにも、もう一度説明します。