全校朝会講話

12月7日(月) 練馬で一番

先日、5年生は千葉県の岩井というところに、移動教室に行ってきました。

中でも、校長先生がとても嬉しかったことがあります。体験学習の一つに、鯵の開きの干物作りという活動がありました。5年生は、自分でお魚に包丁を入れて、調理して干物をつくりました。

そこで、講師の先生が仰いました。「大一小は75点。今年の練馬区の小学校で、これは高得点。同率1位です。鯵の開き作り、練馬で一番です。」

「鯵の開きでしょう?」と思う人がいるかもしれません。違うのです。誉めてくださったことは、鯵の開きではないのです。だって身はぼろぼろで、とても上手ではない人もたくさんいました。また、皆さん全てが魚屋さんになるわけではないので、開き作りが上手になる必要もありません。

誉めてくださったのは、もっと大きな力です。どの仕事、どの世界でも通じる力を誉めてくださったのです。それは、話を聞く態度、聞いたことをしっかりと生かして行動する態度、最後の片付けまで協力する態度です。「大一小の子供の、話を聞く態度、取り組む態度、やり遂げる態度は、練馬で一番です」と言ってくださったのです。

誉められたのは5年生だけではありません。5年生を教えてくださった先生方は担任の先生はもちろんですが、大一小の先生方全てです。つまり、同じように大一小の先生方から学んでいる他の学年も皆さんも、同じように一生懸命頑張る力が育ってきています。6年生が頑張る姿を見て、5年生は育ちました。5年生ががんばる姿を見て、下学年の人は育っています。

先週の土曜日には、大泉北小学校で行われた文化集会で、音楽クラブ、大一スタークラブの皆さんが、合奏やダンスを披露してきました。とても緊張したと思います。しかし、これまで取り組んで、育ててきた力を発揮して、立派な発表をしました。素晴らしい発表でした。

日曜日には、ジュニアリーダー養成講座の閉校式というものがありました。ジュニアリーダー養成講座は、練馬区の小学生や中学生たちが、遊びや野外活動を通して、人と交流する力、人に思いを伝える力を育てるための活動です。その講座に参加して学び、修了したという修了証をいただいてきました。

校長先生は、4月に「この学校を一番にする」と言いました。そして、先生方や皆さんが努力し、周りの人から見て、練馬で一番と仰っていただく実践ができていきています。本当に嬉しいことです。

ここに名前が挙がらなかった人たちも、それぞれの場所で、それぞれの努力をしています。自信をもちましょう。そして、行動しましょう。がんばったことは必ず、皆さんの力となり、ご褒美となって返ってきます。

12月14日(月) すねない ふてくされない

何だって、うまくやりたいですよね。みんなの前で正解を発表したい。みんなのまでかっこいい演技をしたい。誰だって何かを成し遂げて、みんなに認められたい、という願いがあります。でも、うまくいかないと、拗ねてしまう人がいます。

どうせぼくなんか。意味ないし。やってもしょうがないし。関係ない。うざい。かっこつけてんじゃないよ。ださい。

全部、自分ががんばりたかったのに、うまくいっていないときの拗ね方です。大人でも、校長先生でもそういう気持ちになることはあるので、わかります。本当はごめんなさいをいいたい。本当は、自分の失敗を直したいんだけど、すぐに直すのは恥ずかしい。間違っていたと認めるのは、馬鹿にされそうで嫌だ。

ゲーム集会で大きな声で「あー、こんなのつまらないよ」と言う人は、「ぼくのことみてよう」、「わたしのこと、かまってよう」と言っている人です。さっきの言葉で言うと、拗ねているのです。

気持ちはとってもよくわかります。フルーツバスケットで、なかなか順番が来ないと、つまらない。ハンカチ落としで一回もハンカチを落としてもらえないと、無視されている気がする。わかります。みんなそうですから。校長先生だって、そんな気持ちになります。

授業でもそうです。足を組む、肘をつく、後ろを向く、おしゃべりをする、これらもほとんどが、ぼくのこと構ってモードです。構ってくれないから拗ねちゃうよ、ですね。わかります。みんなそうですから。勉強が難しい。上手く答えられない。そんな気持ちになります。

でもね、それで拗ねても、何も前に進まないのです。本当は善くなりたいのに、座り込んで拗ねても前には進めません。立って、小さな一歩でも踏み出すことです。遠足や移動教室の山登りのことを思い出してください。あんな遠くまで歩くの、と思ったところまで、小さな一歩の積み重ねで歩くことができたでしょう。座り込んでいたら、そこからは進めませんね。

失敗したとき、間違ったときに、拗ねてしまうのは、自分が失敗したことに気付いているからです。恥ずかしいからです。諦めてしまうからです。でもね、周りの人がかっこわるいと思うのは、失敗したことではなくて、拗ねていることです。かっこいいと思うのは、諦めないで失敗に立ち向かうことです。だって、失敗を認めて直すのは、とても勇気がいることだからです。成功するより遥かに難しいことだからです。

ただ、それでも時間がかかることもあるでしょう。そういうときは、周りの人が、その気持ちを分かってあげて、少し許してあげましょう。だって、失敗したときに恥ずかしいのは、自分だって同じですから。

12月25日(金) 冬休みに向けて

とても難しい質問をします。時間とは、なんでしょう。今とかさっき、とか昨日、明日とか。来年。

答えられないですね。校長先生にも無理です。世界中の科学者や哲学者という人たちが考えますが、正解はまだ見つかっていないです。ただ、どうやらドラえもんのように、タイムマシンで過去に行くというのは、不可能だということはわかってきました。

そうすると、これから先も「あのとき、ああしておけばよかったなあ」と思っても、「あのとき」に戻ることはできないということです。小学校3年生の12月25日の午前8時30分は、もう二度とありません。校長先生が、どんなに皆さんのように若返りたいと思っても、それは絶対不可能ですね。でも、みなさんも同じなのですよ。

人間は80年くらい生きます。そのうち60年は大人の時期です。青年、と呼ばれる時期が8年くらい。子供の時間は8年くらいでしょうか。赤ちゃんの時代は、まだ自分のことがよくわかりません。とすると、みなさんはたった8年くらいで、もう二度とない子供時代が終わってしまうのです。逆に言うと、たった8年くらいで、そのさき70年くらいある、自分で考えて責任を取るための力を育てなければならないのです。

大人には、子供にない自由があります。その代わり、自分がすることは全部、自分の責任です。好きなものを買うのも自由です。でも、そのためにお金がなくなったらご飯を食べないで我慢しなければならなくなります。人におねだりするわけにはいきません。遊びに行くのも自由です。でも、その代わり寝ないでお仕事をしなければなりません。誰も代わってくれません。疲れて失敗したら、何度も何度も謝ったり、自分でお金を返したりして責任を取ります。それが大人です。

皆さんの周りにいる大人は、みんなそうしているのです。ただ、子供の皆さんの知らない場所で、当たり前にやっているだけです。大人って、実はとても凄いことをしているのです。ただし、大人になれば、自然に凄いことができるわけではありません。子供のうちに練習して失敗し、どうしたらいいかを考えて、学んで成長してきたから、凄いことが普通になったのです。

ジグソーパズルを考えてご覧なさい。みなさんはもう幼稚園児のする9枚ピースのパズルをやっても楽しくないでしょう。90ピースか200ピース。みなさんの力にあったパズルです。それに慣れれば、今度は500ピースがやってみたくなり、200ピースは物足りない。それが学習し、成長するということです。

さて、お話を戻します。皆さんは人生何度目かの冬休みを迎えます。毎年毎年あるように思う冬休みも、限りがあります。それは楽しみでもありますが、たった8年くらいでぐんと成長しなければならないみなさんにとっては、学びの時間です。お金の使い方、休みの過ごし方、家族との過ごし方、友達とのつきあい、安全、世の中での過ごし方、全て、大人になって、自分で生活するために必要な力です。

冬休みは2週間足らず、人生でたった一度しかない2週間です。
お話を終わります。