全校朝会のお話

5月2日(月)

人間は、もっと良くなりたい、という思いをもっている動物です。ぼくは違うよ、とか、私はそんなことを考えていない、という人もいますね。でも、そんな人でも、悪口を言われたら腹が立つでしょう。悪い、と思いたくない。自分は善いものだと考えたい、それが当たり前です。

だから、自分のことが良い、と考えられたり、良い自分が好きだと考えられたりすると、なんだか幸せになります。

誉められると嬉しいですよね。でもね、意味も無く誉められてもあまり嬉しくありません。なんかわかんないけど偉いねえ、と言われてもぽかーんとします。机の引き出しの中がきれいに片付けることができたね、えらいね、と言われたら、ちょっと嬉しい。理由がちゃんとあって誉められないと、ほんとに誉められたかどうか、信じることができません。

それは、自分に対しても同じことです。毎日を楽しくするためには、自分を好きにならないとなりません。自分のことが嫌いだと、楽しくないでしょう。自分を好きになるためには、本当に信じられる証拠がなければなりません。自分を好きになる証拠になるもの、何があるでしょう。走るのが速い。漢字50問テストで100点を取った。それも確かに証拠です。でも、よくできたことだけを証拠にすると、90点だったときや80点のときに、自分のことが嫌いになってしまいます。

校長先生のお勧めは、100点をとったことより、頑張ったことを証拠にすることです。漢字50問テストで100点を取るために、ゲームをするのを我慢して毎日宿題の他に漢字の練習をたくさんした。それは、すごいことです。ぼく、がんばったねえ、って言ってあげることです。

テストの時に「終わったー。」って落書きをしていないで、時間がある限り、これまで習った字をおさらいして、わからない文字を考えることです。諦めない私は偉いぞ、って言ってあげましょう。お掃除の時に、教室の床に残ったシミをきれいにしようと、手が真っ赤になるまで力を入れてゴシゴシした。ぼくは頑張ったぞ。

自分が頑張っていると、友達のがんばったことも見えてくるかもしれません。何かが得意、というのは、練習の成果もあれば生まれつきもあります。人それぞれです。ですが、それぞれにある苦手なことを頑張っているということは、みんな同じです。ぼくはこれが苦手だけど頑張っている。○○さんはあれが苦手だけど頑張っている。苦手なことは違うけど、がんばっているのは同じだな。そう考えられると、自分と同じように、友達のことも誉めてあげられるかもしれません。

がんばることです。がんばってもできないなら意味が無い。そんなことはありません。できなくても、頑張ることができる自信があると、自分のことが好きになります。自分のことが好きで、がんばり続けたら、自分の心も体も大きくなります。

何かができた、というのは成長するための目印にすぎません。がんばり続けて成長し続けることが大切なのです。

5月16日(月) 伝える力と受け取る力

先週の日曜日、練馬南町小学校で、ジュニアリーダー育成講座開講式が行われました。練馬区中から集まった何百人もの児童の中に、大一小の児童もいました。練馬の各地区を代表して、児童がそれぞれのやる気を言葉にして発表しました。前向きに取り組む姿がとても立派でした。

大泉地区からは6年の中川さんが代表で発表しました。他の代表が手元に原稿を持っていたのに対して、中川さんは何も持っていませんでした。何も持っていないので、顔をしっかりと上げ、自分の思いをはっきりと伝えていました。さすが大一小の子供だと感じました。

先週の木曜から土曜日にかけて、5年生は移動教室に行きました。そこでも、感心したのは、いろいろな場面で挨拶をしたり、感想を発表したりするときに、原稿を持つ児童がほとんどいなかったことです。原稿を持たないと言うことは、しっかりと自分の考えたことをまとめ、自分の言葉として覚え、原稿を読むのではなく、相手を見て伝えよう、としていることに他なりません。

特に高学年の人は、これから集会や委員会活動などで、みんなの前で話す機会もあると思います。そのときは、ぜひ5年生や中川さんのように、手に何も持たず、みんなに伝えるということに挑戦し、伝える力を伸ばして欲しいと思います。

伝える力を伸ばすには、受け取る力を伸ばすことも大切です。今、皆さんは校長先生の顔を見て、頷いたり、なるほどという顔をしたりして聞いています。学級に掲示している「話の聴き方」をちゃんと身につけていますね。そうやって受け取って貰えると、伝える方の力になります。

5年生の移動教室では、自分で布団をたたんだり、身の回りの整理をしたりします。6年生のように上手にはできていなかったかもしれません。それでも、校長先生はとてもよく頑張っていたと思います。初めての体験で、上手にできないのは当たり前です。上手にできないけれど、一生懸命に取り組むことができていました。来年に向けてきっと成長する材料になったことでしょう。

できて当たり前に見えることでも、それができるようになるためには努力があります。皆さんにもきっと、他の人には当たり前に見えることができなくて、頑張ったことがあるでしょう。よく頑張りましたね。そう誉めてもらいたいですね。だから、友達ががんばって当たり前のことをしていたら、友達を誉めてあげましょう。

先生方もみなさんのことを誉めてくれますね。大人の先生方からしたら当たり前に見えることに、皆さんのがんばりを見つけて誉めてくれます。嬉しいですね。同じように、皆さんも友達の凄いことではなくて、当たり前なんだけど頑張ってやっていることを見つけてあげましょう。それもまた、受け取る力です。

伝える力と受け取る力、二つを伸ばして、みなさんはますます成長していきます。

5月23日(月) 運動会が近づいてきました。

一つ目のお話。今日もとっても暑くなります。しっかりと水を飲みましょう。しっかりと水を飲んでいれば、多少暑くなっても気持ちが悪くなりにくいです。体調を整えるのも、運動会に向けてみなさんが取り組むことの一つです。

二つ目のお話。頑張っていますね。どのように頑張るか、という話と何のために頑張るか、という話をします。

以前お話ししましたが、運動会は皆さんの体と心の成長を発表する場です。おうちの方が皆さんの頑張りを見て、成長したなあと知っていただきます。そのときに、体だけが成長したのではなく、心が成長したことを見せましょう。

50m、100m走、団体競技、一生懸命頑張って勝つこともあれば負けることもあります。負けるのが絶対嫌なら、はじめっから、みんな勝ち、と言ってしまっても良いですが、それではつまらないですね。自分の力を精一杯出して、勝ったり負けたりする。だから楽しい。そのときに、自分と同じように頑張っている友達を応援しましょう。失敗する人がいるかもしれません。みんなと同じように頑張って、それでも失敗した人を支えましょう。勝負をした相手を讃えましょう。

運動会は勝つことが目的ではなく、頑張って成長することが目的です。

次に、どのように頑張るかをお話しします。頑張っていることを、おうちの方にわかりやすく見せる方法を教えます。一番わかりやすいのは開閉会式、行進、ラジオ体操などです。応援団などもそうですね。

歩くとき、動くときに「極め」を作るのです。一つの動作が極まったら、一瞬そこで止めて動作を極めます。「極め」は自然に動かしているときにはできません。この「極め」を見ると、おうちの方は、皆さんが意識して取り組んでいるということを感じ取ります。

歩くときもそうです。普通に歩いたら、ふわんふわんとしたリズムになりますが、これを意識して、スパッスパッと歩くのです。この歩き方も、無意識にはできません。歩くと言うことに意識を向けている、見せることを意識して歩いている、そういうことが見ている人にわかります。

運動会まであと5日。ただ闇雲に頑張るのではなく、何のために頑張っているのかを忘れず、どのように頑張るかを意識して取り組むことで、一段と成長することができます。

きっと素晴らしい運動会にできます。