令和7年度  学校経営計画

1 学校経営の理念

〇 学びに向かうことで、興味や関心の幅を広げさせ、その可能性を伸ばしていく教育活動を行う。
 ○ 人との関わりを通して、人を知り、自他ともに大切にし、
   自らの幸せを見つけるために必要な学ぶ力を身に付けさせていく教育活動を行う。
 〇 時代の要請や変化とともに教育内容や方法を改善し、柔軟に対応していく力を身に付けさせる教育活動を行う。
 ○ 地域力を活用し、良きものを大切に共有するとともに、社会の一員である自覚をもたせる教育活動を行う。

2 学校の教育目標

学習指導要領ならびに東京都教育委員会の教育目標、練馬区教育委員会の教育目標および学校教育の指導目標に基づき、
 時代の変化に主体的に対応できる豊かな人間性と「生きる力」を育成すると共に、人権尊重の精神を踏まえて、
 国際社会の中で信頼と尊敬を得る人間性豊かな生徒の育成を目指す。
 〇 学習に励む
 〇 自分や他人を大切にする
 〇 心身を鍛える
 〇 責任をもって仕事をする

3 目指す学校像

(1)人との関わり合いを通し、知識を知恵に変え、未来に向かい生き抜く力を育てる学校
 (2)教職員全員が専門職としての力量を高め、教師と生徒がともに学びを楽しみ成長する学校
 (3)保護者・地域に学校を開き、信頼される学校

4 育てたい生徒像

人を大切にし、自らの幸せを求め、学び続けることができる人となるために、
 (1)主体的に学びに向かう生徒(自主性・意欲・向上心・粘り強さ)
 (2)未知の状況にも対応できる生徒(思考力・判断力・表現力)
 (3)進んで行動し、感性豊かで協調できる生徒(基礎・技能・協調性)

5 中期的目標と方策

(1) 確かな学力の向上
  1.生徒の主体的、対話的で深い学びを実現させる授業改善を行い、生徒と共に教師も考え、意見交換する中で、
   言語活動を充実させるとともに、思考力・判断力・表現力を伸ばす。
  2. ICT機器特にタブレット端末を効果的に活用して、わかりやすい授業改善を行う。
  3.自習ソフトを活用し、学力補充を充実させ、自ら学ぶ意欲を高める。定期的に家庭学習強化期間を設け、家庭学習の習慣を定着させる。
  4.「数学」、「英語」の少人数授業においては、きめ細かい個に応じた授業を計画、実践することによりより深い学びを体験させる。
  5.「知識及び技能の習得」「思考力、判断力、表現力等の育成」「学びに向かう力、人間性等の涵養」の3観点の力が、
   お互いに他の力によい影響を与えていく授業を展開する。

 (2) 豊かな心の育成
  1.「特別の教科 道徳」を道徳教育推進教師中心として、道徳的価値について理解し、その考えを行動に移していく態度を育てる。
   すべての教育活動を通して人権を尊重し、自分や他人を大切にする力を身に付けさせる。
  2.学校行事、部活動などを通して、自ら規範意識を高め、お互い生活しやすい集団作りを図る心と態度を育てる。
  3.学級活動を通し、自分の役割を自覚し、他者との協働や公正さを保ちながら責任ある行動をとる態度を培う。


 (3) 心身の健康と体力向上
  1.新体力テストや小中一貫教育を活用し、保健体育の授業や部活動などで、基礎的な体力や運動能力を向上させる。
  2.健康教育や食育等を通して健康に対する正しい知識を身に付けさせ、健康の保持増進を図る。
  3.スポーツ活動を通して、その楽しさと重要性を知り、生涯スポーツの基礎作りをする。

 (4) キャリア教育の推進
  1.「職場体験」「上級学校調べ」や「職業調べ」等の体験学習を重視した授業により、中学校の学びと社会生活を関連づけ、
   将来必要とされる基礎学力の大切さを知ることで学習意欲を高めていく。
  2.キャリアパスポートを活用し、過去を振り返りながら自らの進路を見つめさせ、
   主体的に進路選択できる能力と勤労観・職業観を生徒に身に付けさせる。
  3. 「総合的な学習の時間」のテーマを「生きる・命」とし、キャリア教育の充実のため体験学習を重視し、
   生徒一人一人の特性に合わせた社会性を育む学習を推進する。
 
 (5) 自己行動力の伸長
  1.自主自律の精神を基調にし、生徒会活動や学校行事などを通し、自ら進んで仕事をやり抜く態度を育成する。
  2. 特別支援教育コーディネーター並びに不登校担当教師を中心として、「MY CLASS」の運営を行い、
   不登校の生徒への適切な対応を推進することにより、学びの継続を図り、生きる力を身に付けさせていく。
  3.全教育活動を通し、自ら考え、判断し、実践していくことの重要性を知り、それを体験する場を設けていく。

 (6) 信頼される学校づくり
  1.学校だより、学年だより、ホームページ及び学校配信メール機能を活用し、適切な学校情報の発信を定期的に行う。
  2.学校評価を活用し、家庭、地域などの意見を取り入れ、教育活動の成果や課題を家庭や地域を共有し、地域に根差した学校をつくる。
  3.地域の人材を活用した防災訓練などの体験学習や地域行事への参加により地域との連携を深め、
   社会人としての自覚もたせるための教育活動を推進する。

6 今年度の取り組み目標と方策

(1) 学習指導
  1.「知識及び技能の習得」「思考力、判断力、表現力等の育成」「学びに向かう力、人間性等の涵養」の
   3観点の力がお互いに他によい影響を与え、1つの観点に偏らない授業計画を行い、それを実施していく。
  2.生徒に対し年度当初や単元ごとに、それぞれ3観点についての評価の仕方を具体的に説明する。
   各学期での保護者への通知表だけではなく、適宜3観点の評価も
   A、B、C等の記号により生徒に認識させ学習目標達成への指標とさせる。
  3.教師が授業によって伸ばす各観点の能力を確実に捉えることにより、評価と指導の一体化を推進し、学期1回の授業研究を実施し、
   授業改善につなげていく。また、互いの授業を参観し、学び合いにより、授業の質を高めていく。
  4.数学科、英語科においては、少人数授業の指導方法を工夫(少人数制・習熟度別)し、
   生徒の実態に応じてそのグループを編成することにより、
   一人一人の学習活動時間を充実させ、個に応じた授業を展開していく。また、学指導要領に則り、英語の授業は原則英語で行う。
   実用的な英語学習を推進し、ALTの有効活用に努める。
  5.生徒の学習への自立を図る中で、授業規律の習慣化について教師自ら手本を示し、
   チャイム着席・返事・挙手・聞き方・姿勢・机上整理等を年度当初だけではなく、継続的に指導していく。
  6.話し合い活動を行うときのグループ編成やルールは年度当初に具体的に説明し、
   繰り返し実施することで、より深い学びを行うための基礎とする。
  7.ICTを活用した効果的な授業(全教科)を積極的に取り入れ、生徒一人一人の学びを深める授業の工夫と改善を目指す。
   タブレットの自習ソフトの使用方法について、副教材の活用とともに年度当初各教科授業で説明し、
   家庭学習も含めた活用方法の工夫により学力の向上に努める。
  8.デジタル教科書(生徒用)を活用し、その成果と課題を探り、授業改善を図る。
  9.教務部により授業評価アンケート(授業内容の理解・学習意欲の向上・主要ポイントの明示を含む)を
   7月と12月に行い、授業改善の手立てとする。
  10.長期休業中や定期考査前、放課後の補習など、年間を通して計画的な補充的学習を行い、基礎・基本の定着を図る。

 (2) 生活指導
  1.生徒の生活指導の充実を図るため、毎週1回生活指導部会を開催し、情報の共有化を図る。また、個々のきまりを見直し、
   その指導目標を明らかにするとともに、生徒指導の目指す方向を同じにし、保護者とも連携を図り、迅速な対応を行っていく。
  2.いじめや暴力行為などの問題行動に対しては、報告・連絡・相談を着実に行い、いじめ防止基本方針に基づき、
   担任、学年だけでなく学校いじめ対策委員会を中心とした適切で迅速な対応を行う。
  3.練馬区小中一貫教育研究実践校として、生活指導のスタンダードの作成と
  今後の活用、児童・生徒の交流としてリトルティーチャー、部活動体験、挨拶運動を実施する。
  4.生徒会活動を更に活性化させるために、生徒会本部役員の活躍の場を広げる。
   運動会・文化祭・合唱コンクールなどの学校行事、学級活動や生徒会主催の行事等で、
   生徒を全面に出した主体的な活動を支援し、協力する態度や連帯感・成就感を育む。
   これらの活動を通して、人間としてのあり方を考えさせ、自己を生かす能力を育てる。
 
(3) 進路指導
  1.進路学習主任を中心として、学年や学校全体の教師が共通の認識にたって
   指導計画に基づき発達段階に応じて指導を計画的に実施していく。
  2.自分らしい幸せを見つけるために必要な学びに向かう態度を、授業や行事などすべての場面で育成し、
   自らの将来をよりよくするため目標を段階的に修正して、自己実現に向けて努力させる場を定期的に作っていく。
  3.望ましい勤労観・職業間の育成を図るため、上級学校調べ、職業調べ、職場体験などの体験学習の充実を図り、
   自らの意思と責任で自己の進路を選択できるように指導を行う。
  4.「キャリアパスポート」を活用し、振り返りのなかでその成長を確認しながら
   見通しをもった進路を追求する生き方の実現を図る。
 
(4) 特別支援教育
  1.生徒一人一人の心のケアを図るため、スクールカウンセラー、心のふれあい相談員、学校生活支援員、特別支援教室専門員の
   授業内での生活支援や行動観察を行い、教師の特別支援体制を強化する。また、保護者対象の教育相談を充実させる。
  2.特別支援委員会を設置し、毎週1回の委員会を開催することで特別支援教育についての認識を高めていく。
   さらに委員会での情報を校務用パソコンで集約し、全職員が共有し、生徒支援ができるようにする。
  3.不登校担当教師を中心として、特別支援委員会と連携をし、不登校生徒への対策を図り、
   校内別室支援指導員を中心としてその対応を行う。毎日3時間程度の登校支援のための「マイ・クラス」を設け、
   不登校生徒の登校改善に向けた取り組みを行う。
  4.練馬区小中一貫教育研究実践校として、中学校3年間による、
   小学校からのつながりを重視した9年間を見通した支援を充実させる。小中との情報共有にとどまらず、
   特別支援教室、特別支援学級などや第三機関との連携も小中間で検討していく。
  5.生徒一人一人の状況に応じ、
   適切な第三機関(学校教育支援センター、トライ、練馬子ども家庭支援センターなど)との連携を行う。
 
(5) 保護者・地域との連携
  1.学校広報活動の手段として、学校ホームページの各学年担当を設け、担当者が週に1回以上の更新を行い、
   リアルタイムの情報が地域や保護者に伝わるようにする。
   ホームページや便りに写真を多く活用することにより視覚による情報量を多くし保護者との連携を深める。
   また、学校便り、学年便り、保健室便り、給食便り、スクールカウンセラー便り及び学校配信メール機能を活用して
   常に学校の教育活動を理解してもらえるよう努力する。
  2.1、2学期は、三者面談や保護者会等を通じて子供たちの成長を本人はもとより保護者へにも積極的に伝えていく。
  3.地域から学び、地域に貢献する活動を通して地域との交流を深める。地域の特色を生かした活動として、
   ちがや馬の製作、阿波踊り体験、練馬大根の栽培を行い、地域から学ぶ活動を行う。
   また、地域の商店街や青少年育成委員会などの行事への参加、商店街での募金活動を通して地域との連携を深める。
 
(6) 安全指導
  1.学校安全計画に基づき、自然災害に対して生徒自ら安全を確保し、同時に地域住民に対して救助活動の援助ができるよう
   防災に対しての意識の高揚を図る。災害時の避難拠点の役割を踏まえ今年度実施する地域連携防災訓練により、
   防災の実践力を身に付け、救命講習会・避難訓練等を通してその対応能力を身につける。
  2.光が丘警察のスクールサポータを講師として招いたセーフティ教室では、性被害防止も含め、その充実を図ると共に、
   地域・関係機関との連携を深める。
  3.学校事故は予防措置を第一とする。事故発生時は、生徒の安全・安心を最優先に考え、
  「報告・連絡・相談・記録」を徹底し、全教職員で協力して組織的に対応する。
  4.安全できれいな学校を保つために、日々の安全点検、清掃を行う。
  5.生活指導部による毎日の校内巡視により、生徒が安全で落ち着いて学習できる教室環境整備を行う。
 
(7) 研究・研修
  1.教職員の資質向上を図るため、年間テーマに基づき5回の校内研修または研究授業を実施する。
  2.学期に1回(管理職の授業観察時)、授業を公開し、他の教員との意見交換を行う。
  3.練馬区小中一貫教育研究実践校として、関連小学校と各校の実態を共有し、
   小中9年間で育成する児童生徒像を確立する取り組みを行う。
 
(8) 働き方の改善
  1.長期休業日には、5日以上の休校日を設ける。
  2.職員会議等の精選を図り、時間、回数の短縮を行う。
  3.育児休暇の積極的な活用、休暇取得時における代替教員や講師の迅速な対応を図る。
  4.計画的な年休取得を行い、お互いの負担を軽減し、公私ともにその充実を図る。
  5.授業時数の確保とともに、教育活動の精選を図り、教職員の勤務時間外勤務を減少させる。
  6.部活動における部活動指導員の積極的な活用を行う。
 
(9) 服務の厳正
  1.教育公務員として、常に生徒・保護者・地域からの信頼に応えられるよう、責任と自覚のある行動をとり、
   服務の厳正に努める。(個人情報の保護、体罰、わいせつ、会計事故の防止等)
   明確で円滑な事務の執行と適正な予算計画、予算の執行を行う。会計報告は速やかに行う。
  2.5月の「性暴力等防止強化月間」においては、文部科学省教材を活用した生徒への安全教育を全学級で1単位以上行う。