「わくわく・どきどき」の学びを目指して

5月11日(月)

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 朝、校庭の芝生には、たくさんのムクドリが集まってきます。芝生の上をチョコチョコと歩きながら、盛んにくちばしで土の中をつついて回っていました。(写真上)ムクドリは、虫の幼虫を好んで食べます。そのため、農耕地や草原で虫をとるプロフェッショナルな鳥とも言われています。もともとは、畑や芝生のグランドキーパーの役目をしてくれる「益鳥」でした。
 ところが、夏から秋にかけて集団で駅前の街路樹に集まる習性があり、鳴き声やフンの被害が問題になります。ムクドリは、いつしか「害鳥」として扱われるようになってしまいました。都会化した人間社会の変化が原因であったのに・・・。
 よくよく見ると、とてもかわいらしい鳥です。くちばしと足が黄色で、目の周囲と胸に白い模様が入ります。ところで、作曲家のモーツァルトは、ムクドリをペットとして飼っていたというエピソードが残されています。モーツァルトが作曲したピアノ協奏曲第17番の第3楽章には、そのムクドリのさえずりを基にした旋律が主題として用いられているそうです。
 連休が終わり、サクラ草の種まきのシーズンを迎えました。サクラ草の種は、以前このホームページでお伝えしたように、とても小さな粒々です。ここ数年は、インターネットで購入した種と、自家受粉して採取した種とを一緒にまいて育てています。
 まず、インターネットで取り寄せた種です。ある種苗メーカーの「うぐいす(混合)」という商品名の種袋を8袋購入しました。(写真中の左側)種袋には、白やピンクのサクラ草の写真が写っています。「混合」というのは、様々な色が混ざって入っているということです。また、「プリムラ マラコイデス」と大きく書かれています。サクラ草には、日本桜草と西洋サクラ草とがあり、学校で育てているのは西洋サクラ草です。さらに正式には、そのサクラ草(プリムラ)の仲間の中の「マラコイデス」という種類の植物になります。
 種袋は大きいのですが、実質その中に入っているのは小袋が一つです。(写真の赤矢印)そしてその小袋には0.05mlの細かな種が…。袋の説明を読むと、この小袋から150本の苗が育つということが記されています。
 一方、自分で採取した種は、封筒に入れて家から持ってきました。種を入れた封筒は3種類あります。サクラ草の鉢花を赤色とピンクと白色の3種類に分け、それぞれから採れた種を封筒に別々に入れながら採取してきました。(写真の青矢印)
 いよいよ種まきの土の準備です。まずは、種まきの場所です。毎年、中庭の日陰で育てています。サクラ草栽培は、種まきからポット苗に育つまでは、明るい日陰で管理します。サクラ草にとって、これから夏に向かう暑さは大の苦手です。いかに夏を涼しく過ごさせてあげるかが、栽培の大きなポイントになります。田柄小は、中庭が広くて風通しが良く、サクラ草にとってとても幸せな空間があります。
 育苗箱というプラスチックケースに、土をたっぷり入れます。(写真下)表面に見えているのは、赤玉土の小粒です。その下には、培養土が入れてあります。土を平らにして用意したら、先ほど紹介した種をばらまきます。とっても細かい種なので、1か所にかたまらずに均等にばらまけたか不安になります。種をつまんだ指をこするようにしながら、土全体にふりかけるようにしてまんべんなくまきます。
 育苗箱の片隅に赤や白、ピンクのビニールテープが貼ってあるのは、自家受粉の種をまいた場所です。それぞれどの色の花から採った種かを示しています。白い花から採った種から、白い花を咲かせる苗になるでしょうか? 答えは「YES」でもあり、「NO」でもあります。実は、何色が出てくるかは全く分からないのです。種を採取して植物を育てる楽しさは、そういうところにあります。
 毎日水やりをし、2週間後の発芽を待ちます。10月に全校児童が植え替えをするポット苗になるまで、これから気の遠くなるような作業が待っています。その前に・・・せっかくまいた苗床が、田柄小の敷地内をいつもうろうろしている猫のノラのトイレにならないようにしなければなりません。

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