5月8日 「1秒の言葉」さて、今日のお話は、「1秒の言葉」です。小泉吉宏という人が作った「1秒の言葉」という詩を読みます。 1秒の言葉 小泉吉宏 「はじめまして」 この1秒ほどの短い言葉に、 一生のときめきを感じることがある。 「ありがとう」 この1秒ほどの短い言葉に、 人のやさしさを知ることがある。 「がんばって」 この1秒ほどの短い言葉で、 勇気がよみがえってくることがある。 「おめでとう」 この1秒ほどの短い言葉で、 幸せにあふれることがある。 「ごめんなさい」 この1秒ほどの短い言葉に、 人の弱さを見ることがある。 「さようなら」 この1秒ほどの短い言葉が、 一生の別れになるときがある。 1秒に喜び、1秒に泣く。 一生懸命、1秒。 人は生きる。 校長先生は、この時期になると指のけがをして入院し、手術をしたことを思い出します。久しぶりに学校に来た時、学校のたくさんの人から、「だいじょうぶですか。」「おだいじに。」という言葉をかけていただきました。その時、何かほわほわとした温かいものを感じました。それが、人のやさしさなのだと思います。 逆に、短くても「うざい。」「きもい。」「ばかじゃん。」という言葉は、ちくちく していてとても心が傷つき、嫌な気持ち になります。 人はひとりでは生きていけません。人 とつながって生きているのです。そして 言葉でつながっているのです。1秒ほど の短い言葉ですが、短いからこそ相手を 思って大切にしていきましょう。 そんな1秒ほどの短い言葉の中で、校 長先生が入院中に一番大切だなと思った 言葉があります。それは、「ありがとうです」。普段何気なくやっていることが、 入院したことによって、自分でやることができなかったり、やってもらわなけれ ばならなくなったりしたとき、自分のま わりの人や物のありがたさがよく分かりました。自分は、みなさんに生かされているんだなと思いました。 それでは最後にみなさんに問題です。「ありがとう」の反対側の言葉は何でしょう。「ありがたくない」ではありません。考えてみてください。答えは、今日の給食の時間に。 5月1日 「やさしさは、想像力でひろがる」さて、今日のお話です。 みなさんがもともと持っていて、校長先生のような大人よりもずっと豊かに使いこなしている力があります。どんな力でしょう。 それは、「想像力」です。夢を見たり、空想したりする時に使う想像力は、これから大きな大きな未来が広がっているみなさんの方が、大人よりもずっとずっと大きくて豊かです。 そして、夢を見たり、空想したりする時に使う想像力と同じように、人の悲しみや痛みを想像する力もみなさんはたくさんもっているはずです。 これから、以前テレビCMやラジオCMで流れていた詩を紹介します。聴きながらみなさん一人一人がもっている想像力を働かせてみてください。 どんな気持ちかな。 空が飛べたら 雨のしずくになったら 魚になったら 月になったら ウサギになったら。 いじわるされたら、どんな気持ちかな。 ひとりぼっちって、どんな気持ちかな。 想像してみよう、いろんな気持ち。 ゆめも、やさしさも、想像力から生まれる。 みなさん一人一人がもっている豊かな想像力から、夢もやさしさも生まれ、そこから大きく広がっていくのですね。 4月17日(月) 「ありがとう」のかぎを持ってさて、今日のお話です。今日は、『有り難し』というお話です。これは、昔使われていた難しい言葉で、「有る」ことが「珍しい・まれです・貴重です」という意味です。今は、何という言葉になっているかというと『ありがとう』という言葉になっているのですね。 今から1000年前に書かれた「枕草子」という本の中にも、めったにないという意味で「ありがたきもの」と書かれていました。 このように「ありがとう」という言葉には、「あなたがしてくれたことは、私が思っていたよりも素晴らしいこと、大変なことです。心から感謝しています。」という気持ちが入った言葉なのです。 以前、校長先生がバスに乗っていた時のことです。同じバスに乗っていた小学校3年生か、4年生ぐらいのランドセルを背負った男の子が、バスを降りる際に「ありがとうございました。」とバスの運転手さんに挨拶をして降りていきました。校長先生は、男の子のその言葉を聞いてドキッとしました。お金を払って乗っているので、行きたいところまで運んでもらうのは、当たり前のことなのですが、「安全に運んでもらって、うれしいです。感謝をします。」という気持ちを「ありがとうございました。」の一言のあいさつに表していたのです。それ以来、校長先生もバスを降りる時には、「安全に運んでもらって、うれしいです。感謝をします。」という気持ちを込めて、「ありがとうございました。」と言うことにしました。 先週、あいさつ名人のお話をしました。この1週間、北町小学校にはたくさんのあいさつ名人がいることが分かり、うれしくなりました。「校長先生、おはようございます。」とレベル4のあいさつをしたもらったときには、笑顔になりました。 ぜひ、あいさつの上手な北町小のみなさんは、常に「ありがとう」のかぎを持って、当たり前のことにも「ありがとうございました。」とあいさつができるようになるといいと思います。 4月10日(月)「あいさつ名人になろう」お坊さんが、相手はどのくらい勉強をして、いろいろなことが分かっているのかを確かめるために、質問しあったり、答えあったりしたことから始まります。 ここから、一般に問答や返答の言葉、手紙の往復などを挨拶というようになってきました。 入学式で、1年生のみなさんには、3つの約束の種を植えました。その中の一つが、元気なあいさつの種です。 あいさつは、漢字で書くと「挨拶」と書きます。「挨」も「拶」も本来は「押す」という意味で、「たくさんの人と押し合う」意味を表しています。 つまり、挨拶は一人でできるものではないのです。相手があってできるものなのです。そして、挨拶をすることで自分と相手を大事にすること、大切にすること、相手を思いやる心をもつことにつながります。挨拶は、会話の始まりとも言えます。また、心と心のキャッチボールだと言う人もいます。 ぜひ、みなさんにはそんなあいさつの上手な「あいさつ名人」になってほしいと思います。 「あいさつ名人」になるためには、4つのレベルがあります。 レベル1は、元気なあいさつです。まず、元気にあいさつをしてみましょう。きっとこれは、ほとんどの人ができるレベルですね。 レベル2は、相手の顔を見て、笑顔であいさつをすることです。相手を大事にするためにも、きちんと相手の顔を見て、笑顔であいさつすることが大切です。これも大体の人ができているかな。 レベル3は、相手より先にあいさつをすることです。言われてからあいさつをするのではなく、まず自分からあいさつをしてみましょう。これは、だいぶん難しくなってきます。 レベル4は、一言付け加えてあいさつをすることです。相手の名前でもいいでしょう。天気のことでもいいでしょう。相手を気遣う言葉を付け加えることもできそうです。 このレベル4がクリアできれば、みなさんも「あいさつ名人」です。 北町小のみんなが「あいさつ名人」になれるといいですね。 |
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