5月30日 「一生のうちに読める本は…」本校の取組に先立って、全国では4月23日の「子ども読書の日」をスタートにして5月12日までの約3週間は、「こども読書週間」でした。 1959年(昭和34年)に始まった、「こども読書週間」。もともとは、5月5日の「こどもの日」を中心とした2週間(5月1日〜14日)でしたが、2000年から、今の4月23日の「子ども読書の日」から5月12日になったということです。今年の「こども読書週間」の標語は、『小さな本の大きなせかい』でした。 小さい時から本を読む楽しさを知っていることは、とても大切なことです。北町小でも朝読書を推進していて、1週間のうち金曜日の朝の10分間は、本を読むことになっていますね。読書週間も年に2回実施しています。秋にはもみじの読書月間を実施します。みなさんは、今どんな本を読んでいますか?これまで読んだ本で一番好きな本は何ですか?小さい頃に読んだ本で心に残っている本は、一生の宝物になります。 校長先生は、これまでいろいろな本を読んできましたが、今思い出してみると何冊かの大切な本との出会いがありました。いくつか紹介します。 小学校の頃よく読んだのは、江戸川乱歩の怪人二十面相シリーズです。怪人二十面相と明智小五郎の対決に胸を躍らせて読んでいました。このシリーズで推理小説のおもしろさを知って、次にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズをたくさん読みました。 それから、とにかくいろいろな本を読んできました。大人になってから、絵本もよく読みました。(「はらぺこあおむし」「まほうよりもすごいもの」) 以前、校長先生の友達と「一生のうちに何冊本を読めるか」という話をしたことがあります。1年間は365日で、だいたい52週間くらいです。1週間に1冊として、1年間で約50冊、10年間で500冊です。50年読み続けても2500冊にしかなりません。一説によると、年間7万冊以上の本が出版されるということです。そう考えると、人が誕生して亡くなるまでの間に読める本は、限られていることがよく分かります。 だから、読む1冊1冊の本を大切にしたいものです。もしかしたら、みなさんの中には、どの本を読んだらいいか分からないという人がいるかもしれませんね。そういう人は、ぜひ北町小学校の図書館に行ってアドバイスをもらってください。 本の中では、昔でも、今でも、未来でも、どの時代へも行くことができます。日本でも、外国でも、宇宙でも、どこへでも行けます。別な人でも、動物でも、魚でも、何にでも変身することができます。本の中では、できないことはありません。 さっそく本を読みたくなってきませんか? 5月22日(月) 本気で取り組む運動会が一日一日近づいてきて、みなさんが本気になってきました。やることが分かってきて本気になってきました。演技することが楽しくなって本気になってきました。上手になって本気になってきました。うまくいかずに気合いを入れられて本気になってきました。「とてもいい動きだね。」とほめられて本気になってきました。 本気になってきたことは、みなさんの声で分かります。みなさんの動きで分かります。みなさんの表情、特に目で分かります。 この本気が、運動会当日まで続くには、本気の裏側にある自分のめあてをもう一度しっかり、はっきり見つめて取り組んでいきましょう。 5月27日の運動会本番にみなさんの一番の本気の姿が見られることを楽しみにしています。 5月15日 「手と手を合わせる 〜「五をください!」って何のこと〜ではもし、「五をください。」、英語では「Give me five.」と言われたらどうしたらいいでしょうか。例えば鉛筆がたくさんあって、こう言われたら5本渡せば良さそうな気もします。しかし、何もないところでいきなり、「五をください。」と言われても困ってしまいます。では、「Give me five.」と言われたら、どうすればいいのでしょう。 ヒントです。朝、校門のところでみなさんと挨拶をしている時、校長先生と手と手をパチンと合わせてくれますね。そうなのです。こうして手のひらを相手に向けてみます。すると片手の指は5本ですね。「五」、「five」は、手のひらのたとえです。 ですから、英語で「Give me five.」は、お互いに片手を出してパチンとやることなのです。 サッカーや野球などの試合をテレビで観ていて、点が入った場面は盛り上がります。ボールをシュートした人やバッターの周りにチームメイトが集まってきて、お互いの手をパチンと合わせていますね。みなさんも、友達が何かやっていてそれがうまくいったのを見ると、その友達の手と自分の手をパチンと合わせて「やったね」と一緒に喜んであげることがあるでしょう。 実は、みなさんが国語で習った漢字、これから習う学年もありますが、この「Give me five.」のような漢字があるのです。この文字を見ましょう。「屮」の形が二つ重なっていますね。この二つの「屮」は手を表しています。 この漢字は何という漢字だと思いますか。この二つの手がこのように変わっていく。もう気が付いた人がいますね。そうです。「友」という漢字になるのです。3年生は、去年勉強した漢字を良く覚えていましたね。「友」という漢字には、もともと手と手を取り合って助けるという意味があるのです。 さあ、新しいクラスになって、ひと月半です。新しい友達はできたでしょうか。運動会の練習もどんどん進んでいると思います。その中で、友達のがんばりや成功をほめてあげれば、その喜びは2倍になります。困った友達を助けてあげれば、その苦しみは半分になります。もし、クラスの仲間がみんな友達になれば、喜びは何十倍にも、そして苦しみや悲しみは限りなく小さくなるものです。 5月8日 「1秒の言葉」さて、今日のお話は、「1秒の言葉」です。小泉吉宏という人が作った「1秒の言葉」という詩を読みます。 1秒の言葉 小泉吉宏 「はじめまして」 この1秒ほどの短い言葉に、 一生のときめきを感じることがある。 「ありがとう」 この1秒ほどの短い言葉に、 人のやさしさを知ることがある。 「がんばって」 この1秒ほどの短い言葉で、 勇気がよみがえってくることがある。 「おめでとう」 この1秒ほどの短い言葉で、 幸せにあふれることがある。 「ごめんなさい」 この1秒ほどの短い言葉に、 人の弱さを見ることがある。 「さようなら」 この1秒ほどの短い言葉が、 一生の別れになるときがある。 1秒に喜び、1秒に泣く。 一生懸命、1秒。 人は生きる。 校長先生は、この時期になると指のけがをして入院し、手術をしたことを思い出します。久しぶりに学校に来た時、学校のたくさんの人から、「だいじょうぶですか。」「おだいじに。」という言葉をかけていただきました。その時、何かほわほわとした温かいものを感じました。それが、人のやさしさなのだと思います。 逆に、短くても「うざい。」「きもい。」「ばかじゃん。」という言葉は、ちくちく していてとても心が傷つき、嫌な気持ち になります。 人はひとりでは生きていけません。人 とつながって生きているのです。そして 言葉でつながっているのです。1秒ほど の短い言葉ですが、短いからこそ相手を 思って大切にしていきましょう。 そんな1秒ほどの短い言葉の中で、校 長先生が入院中に一番大切だなと思った 言葉があります。それは、「ありがとうです」。普段何気なくやっていることが、 入院したことによって、自分でやることができなかったり、やってもらわなけれ ばならなくなったりしたとき、自分のま わりの人や物のありがたさがよく分かりました。自分は、みなさんに生かされているんだなと思いました。 それでは最後にみなさんに問題です。「ありがとう」の反対側の言葉は何でしょう。「ありがたくない」ではありません。考えてみてください。答えは、今日の給食の時間に。 5月1日 「やさしさは、想像力でひろがる」さて、今日のお話です。 みなさんがもともと持っていて、校長先生のような大人よりもずっと豊かに使いこなしている力があります。どんな力でしょう。 それは、「想像力」です。夢を見たり、空想したりする時に使う想像力は、これから大きな大きな未来が広がっているみなさんの方が、大人よりもずっとずっと大きくて豊かです。 そして、夢を見たり、空想したりする時に使う想像力と同じように、人の悲しみや痛みを想像する力もみなさんはたくさんもっているはずです。 これから、以前テレビCMやラジオCMで流れていた詩を紹介します。聴きながらみなさん一人一人がもっている想像力を働かせてみてください。 どんな気持ちかな。 空が飛べたら 雨のしずくになったら 魚になったら 月になったら ウサギになったら。 いじわるされたら、どんな気持ちかな。 ひとりぼっちって、どんな気持ちかな。 想像してみよう、いろんな気持ち。 ゆめも、やさしさも、想像力から生まれる。 みなさん一人一人がもっている豊かな想像力から、夢もやさしさも生まれ、そこから大きく広がっていくのですね。 4月17日(月) 「ありがとう」のかぎを持ってさて、今日のお話です。今日は、『有り難し』というお話です。これは、昔使われていた難しい言葉で、「有る」ことが「珍しい・まれです・貴重です」という意味です。今は、何という言葉になっているかというと『ありがとう』という言葉になっているのですね。 今から1000年前に書かれた「枕草子」という本の中にも、めったにないという意味で「ありがたきもの」と書かれていました。 このように「ありがとう」という言葉には、「あなたがしてくれたことは、私が思っていたよりも素晴らしいこと、大変なことです。心から感謝しています。」という気持ちが入った言葉なのです。 以前、校長先生がバスに乗っていた時のことです。同じバスに乗っていた小学校3年生か、4年生ぐらいのランドセルを背負った男の子が、バスを降りる際に「ありがとうございました。」とバスの運転手さんに挨拶をして降りていきました。校長先生は、男の子のその言葉を聞いてドキッとしました。お金を払って乗っているので、行きたいところまで運んでもらうのは、当たり前のことなのですが、「安全に運んでもらって、うれしいです。感謝をします。」という気持ちを「ありがとうございました。」の一言のあいさつに表していたのです。それ以来、校長先生もバスを降りる時には、「安全に運んでもらって、うれしいです。感謝をします。」という気持ちを込めて、「ありがとうございました。」と言うことにしました。 先週、あいさつ名人のお話をしました。この1週間、北町小学校にはたくさんのあいさつ名人がいることが分かり、うれしくなりました。「校長先生、おはようございます。」とレベル4のあいさつをしたもらったときには、笑顔になりました。 ぜひ、あいさつの上手な北町小のみなさんは、常に「ありがとう」のかぎを持って、当たり前のことにも「ありがとうございました。」とあいさつができるようになるといいと思います。 4月10日(月)「あいさつ名人になろう」お坊さんが、相手はどのくらい勉強をして、いろいろなことが分かっているのかを確かめるために、質問しあったり、答えあったりしたことから始まります。 ここから、一般に問答や返答の言葉、手紙の往復などを挨拶というようになってきました。 入学式で、1年生のみなさんには、3つの約束の種を植えました。その中の一つが、元気なあいさつの種です。 あいさつは、漢字で書くと「挨拶」と書きます。「挨」も「拶」も本来は「押す」という意味で、「たくさんの人と押し合う」意味を表しています。 つまり、挨拶は一人でできるものではないのです。相手があってできるものなのです。そして、挨拶をすることで自分と相手を大事にすること、大切にすること、相手を思いやる心をもつことにつながります。挨拶は、会話の始まりとも言えます。また、心と心のキャッチボールだと言う人もいます。 ぜひ、みなさんにはそんなあいさつの上手な「あいさつ名人」になってほしいと思います。 「あいさつ名人」になるためには、4つのレベルがあります。 レベル1は、元気なあいさつです。まず、元気にあいさつをしてみましょう。きっとこれは、ほとんどの人ができるレベルですね。 レベル2は、相手の顔を見て、笑顔であいさつをすることです。相手を大事にするためにも、きちんと相手の顔を見て、笑顔であいさつすることが大切です。これも大体の人ができているかな。 レベル3は、相手より先にあいさつをすることです。言われてからあいさつをするのではなく、まず自分からあいさつをしてみましょう。これは、だいぶん難しくなってきます。 レベル4は、一言付け加えてあいさつをすることです。相手の名前でもいいでしょう。天気のことでもいいでしょう。相手を気遣う言葉を付け加えることもできそうです。 このレベル4がクリアできれば、みなさんも「あいさつ名人」です。 北町小のみんなが「あいさつ名人」になれるといいですね。 |
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