平成25年1月12日(土)9時25分、2階の廊下を歩く。掲示されている書き初めを見る。「光るにじ」と唱えてみる。指でなぞりながら空書きをしてみる。日本語は漢字仮名混じり文。漢字だけでないところがいい。平仮名だけでないところもいい。混じり文、この言語的な工夫、いや発明に日本語の偉大さがある。新聞文章の5割強はは漢語。それ以外は大和言葉と平仮名。平仮名の発明がなかったら、今日まで大和言葉を伝え続けることはできなかったにちがいない。そう思って、改めて日本語の偉大さに感嘆する。
草仮名から仮名が生まれたらしい。その草仮名の発明に空海が寄与したらしい。弘法大師は筆を選ばなかった、という言い伝えがある。が、それは事実ではない。弘法、筆を選んだ。選ぶけれど、どんな筆で書いても基本がしっかりしていたので、選ばなくとも美筆であったということである。筆はいい。筆は自らを写す鏡なのかもしれない。