「鴨南蛮」など、お蕎麦屋さんで「南蛮」と付くメニューを見ることが多いですね。何気なく見ていますが、あれは「ねぎ」の意味です。室町時代にスペインやポルトガルなどの国と関係ができはじめ、その時にそれらの国の人々を南蛮人と呼びました。元々は中国で生まれた言葉ですが、書いて字のごとく、「南の蛮人」という意味でした。当時の日本は外国とのつながりがほとんどありませんでしたから、遠くスペインやポルトガルからくる人々は、自分たちとは違う異質な人に見えたのです。今の価値観では非常に差別的に感じますが、当時の人たちから見ればそう感じたのが紛れもない本音であり、それが歴史なのです。言葉一つに歴史あり。何気ない言葉も調べてみると、意外な事実に出会うかもしれませんよ。