3学期 始業式 その1校長先生からは、箱根駅伝のお話がありました。明治45年、ストックホルムオリンピックに出場した日本人初のオリンピック選手、金栗四三さんは今年の大河ドラマにも登場します。ストックホルムオリンピックの予選会では、マラソン足袋というものを履いて、当時の世界記録を上回る大記録を出しています。 ストックホルムオリンピックでは、35度という気温の中で、67人中34人が棄権、死亡者も出るほどの環境で行われました。金栗さんも競技の途中で日射病になってしまい、近くの農家さんに介抱されました。気が付いたのは、競技が行われた次の日の朝だったそうです。金栗さんは「競技中に失踪し行方不明」という扱いになりました。 そんな金栗さんのもとに、およそ50年越しにオリンピック委員会から1通の手紙が来ました。それは、「あなたのオリンピックは終わっていない」という、記念式典への招待状でした。金栗さんは招待を受けてストックホルムに行き、記念式典の中で競技場をゆっくりと走ってゴールテープを切りました。「54年と8ヶ月6日5時間32分20秒3」という記録でゴールし、ストックホルムオリンピックの全日程が終わりました。 一つのことに生涯をかけることの素晴らしさが、オリンピック委員会による粋なはからいによって見ている人の心を動かしました。校長先生は、人の心をうつようなレガシーをみんなでつくれるとよいですね、と話されました。 金栗さんが残した「体力・気力・努力」という言葉があります。この「3つの力」を胸に、3学期も全力で頑張っていきましょう。 |
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