6月4日 きみって大事 だから人も大事何だ、そんなこと当たり前じゃないかと思うでしょう。しかし、みなさんそれぞれ違う人間なんだという、この当たり前のことを、忘れてしまってはいませんか。 例えば、50メートルを走るとします。クラス全員で走ってみんな同時にゴールすることはありません。次に1キロメートル走ったとします。当然全員が同時にゴールするということはありませんし、50メートルで一番だった人が、またまた一番になるとは限りません。それは、みなさん一人一人、違う力をもっているからです。 みなさんそれぞれが、すばらしい力をもっているのです。それを忘れないでください。 みなさん一人一人が、この地球上にたった一人しかいない、かけがえのない存在なのです。そして、自分が地球上に一人しかいないかけがえのない存在であるのと同じように、みなさんの周りにいる人も、この地球上にたった一人しかいないかけがえのない存在なのです。 だから、自分と違うということを大切にしてほしいのです。学級全員の人が、同じ顔をして、同じ服装をして、同じことを考えているとしますと、実につまらないことだと思いませんか。 みなさん方は、縁あって同じこの北町小学校の、同じ学級で生活することになったのです。みなさんには、それぞれ良いところもあり、悪いところもあります。だからこそ、お互いを理解し合い、かばい合い、支え合い、助け合っていかなくてはならないのです。 みなさんのそれぞれに違う力を集めると、すごく大きな力を生み出し、今以上にもっともっとすてきな学級、北町小学校ができあがってくると思います。 「この学級で、この北町小学校で一緒に学習、生活できてよかった。」と思える学級、学校にしていくためには、自分のことと同じように、相手のことを考える、つまり、友達や周りの人を大事にできる人になってほしいと思います。 最後に、金子みすゞさんの「私と小鳥と鈴と」という詩を読みます。 私と小鳥と鈴と 金子みすゞ 私が両手を広げても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥は私のように、 地べたを速くは走れない。 私が体をゆすっても、 きれいな音はでないけど、 あの鳴る鈴は私のように、 たくさん歌は知らないよ。 鈴と、小鳥と、それから私、 みんなちがって、みんないい。 5月29日 自分のもっている才能に努力という水をあげようさて、みなさんの前の竿に鯉のぼりが泳いでいます。この高さは、2メートル45センチメートルあります。これは、陸上競技の走り高跳びの世界記録です。この高さを何も使わずに走ってきて、跳び越すのですから驚きですね。 さらにもう一つ、こんな形のものを投げる競技があります。何という競技だか分かりますか?そう、ハンマー投げです。これはハンマー投げのハンマーの本当の重さは、約7.2キログラムあります。ボーリング場にある一番重いボールの重さと同じです。とても重たいです。室伏広治という日本人の選手は、この重たいハンマーを84メートル86センチメートルも飛ばします。この記録は、日本記録です。どのくらいの長さになるかというと、正門の前の赤いコーンからジャングルジムの横のバックネットまで飛ばすことになります。 さて、6月には体力テストがあります。体力テストをやる時に、「ぼくは、私は、体が小さいから、才能がないから良い記録なんてでるわけがない」、「無理だ」と思ってあきらめてしまっていませんか?そう思っているとしたらとでも残念です。体力テストは、誰かと比べるのではなく、今までの自分と比べて、伸びを確かめてみましょう。自分の良いところはどんなところで、もう少し頑張った方がいいところはどこなのかを考えるきっかけにしてください。 もちろん才能は、スポーツだけとは限りません。絵を描く才能がある人、料理をする才能がある人、友達のことを思いやる才能がある人もいるでしょう。みなさんのだれもが、必ずいろいろな才能をもっています。今はまだ、気付いていないだけかもしれません。 植物が成長するためには、水や光が必要です。私たちも才能を伸ばすためには、努力という水が必要です。 室伏選手だって小学生の頃、このような記録を出せるなんて夢にも思っていなかったでしょう。でも彼は、自分の中に眠っている才能を信じて、努力という水を自分に与え続けて目覚めさせたのです。みなさんも自分自身の中に眠っている、もうすでに芽を出し始めている才能に努力という水を与えてみましょう。みなさん一人一人の可能性は、計り知れないものがあると思います。きっと一人一人がいろいろな花を咲かせることでしょう。 |
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