生徒のみなさんへ(4月30日)

 今日は1年生に電話連絡をしました。直接話をできなかった人もいますが、話をできた人たちは「やっぱり自分は中学生なんだ」という気持ちを改めて感じてもらうことはできたでしょうか。みなさんは「STAY HOME」を日々頑張ってくれていると思います。今、できることをしっかりやって学校再開の日まで過ごしましょう。学校ホームページの情報の確認も忘れないようにお願いします。

 明日は2年生です。2年生のみなさんは電話がかかってくる予定の時間と電話で話す内容に備えて準備するものを確認しておきましょう。なお、時間は多少前後することもあるので、ご協力をお願いします。

 さて、アビガン、レムデシビル、イベルメクチン…と聞いて何のことか思い浮かびますか? 答えは、新型コロナウイルス感染症へ効果が期待されている薬としてニュースなどで取り上げられているものの名称ですね。先日アップした学校だよりの話もそうですが、未知の病気や治療対象外の病気に対して既存の薬が効くというのはこれまでもありました。

 アビガンはインフルエンザウイルス、レムデシビルはエボラ出血熱、イベルメクチンは皮膚の病気に対して設計された薬だそうです。同じ効果が期待できそうな薬でも1つだけあればよいというものではなく、使い勝手(錠剤か点滴か)、効く場面(軽症、重症のどの段階で使用するか)、生産体制、副作用など、様々な想定で使用できる薬が取り上げられているのです。こうした様々な「本来と違う用途」の薬が探し出されてきているのは、新たな薬を作るよりも早いという面もあるようですが、研究者の方々が今までの膨大な研究成果から「こうじゃないか」と仮説を立てて、地道に検証して、改善して、精度を上げて、治験に協力する方々がいてくださるおかげです。そして、「本当はこうだ」と固まって考えるのではなく、新たな発想やほんの少しの違いを見逃さない観察力、いろいろな力を持つ人たちが結集して可能になっているのです。

 学習するときにも、「やる意味はよくわからないけど言われたからやる」という段階から、教えてもらったことを使ってみる段階、今まで学んだことを使って自分で考えて取り組む段階、未知のものでも今まで得られた知識やスキルを総動員して仮説を立てて検証して、改善をできる段階などいろいろな段階があると思います。そして、これらの段階は同じ人であっても教科や内容によって変わることが多いです。国語や社会は言われた課題をやったら終わりになりがちだけど、数学はどんどんいろんな問題を解いてみたくなる…といったように。

 専門家や研究者の人は仮説を立てて、検証して、考察して、次のプランを修正して…と繰り返していますが、それはみなさんの学習にも当然応用できることです。みなさんが持った興味や関心が新たな発想につながり、今後社会を変えていく可能性は十分にあります。新たな社会をつくるモチベーションやそうした新しい社会でも対応できる力は、今の自分ができることをやりきったという自信に支えられることが多いです。今できることに集中し、明日からの5月も生活していきましょうね。

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