「わくわく・どきどき」の学びを目指して

1月18日(月) その1(全校朝会の話)

 月曜日の全校朝会は、放送室からZoomを使って行いました。6年生のあいさつ当番の子ども達(4名)が元気よくあいさつをしてから開始しました。今日は、俳優の福本清三さんについての話をしました。Zoomだと、写真を拡大して画面に映しながら話をすることができます。福本さんについては、先日のニュースで訃報を聞いたばかりでした。ぜひ子ども達に話をしておきたいと考えていた内容です。
・・・『今日は、この写真の人物についてのお話をします。(写真を見せながら)刀を手に持っていますね。昔のお侍さんの格好をしています。昔から時代劇のテレビドラマや映画に出演してきた、役者の福本清三さんです。今までたくさんの時代劇に出演してきましたが、福本さんの顔や名前はあまり知られていません。なぜかというと、福本さんはいつも正義の味方と戦う悪役ばかりで、チャンバラのシーンに登場すると、主役の役者さんに刀で斬られてすぐに倒れて死んでしまう役をしてきたからです。(2枚目と3枚目の写真を見せながら説明する)時代劇に出ては刀で斬られて倒れる…ということを昔からずっと演じてきた、いわゆる『脇役』の役者さんでした。福本さんは、いつかきっと主役になって、時代劇で顔を知られる役につきたいなと考えていました。
 そんな福本さんは、ある時、大俳優の萬屋錦之介さんから声をかけられました。「おい、おまえ、死に方がうまいのぉ。死に方がうまいということは、芝居がうまいということや。」と言われたのです。その言葉を聞いて、福本さんはハッと気がつきました。「萬屋さんのような大俳優が、いい芝居だと言ってくれた…。そうか、主役だけで映画が成り立っているんやない。脇役といっても、おれも映画に必要な俳優の一人なんや。」と考えるようになったのです。
 それから福本さんは、主役の俳優さんが強くかっこよく見えるように、刀で斬られて倒れて死ぬ演技を自ら研究し、工夫していきました。そして、脇役を演じ続けて44年目のある日、「今度、ハリウッドで作られる『ラスト・サムライ』という時代劇映画に出ていただけませんか。」という電話がかかってきました。福本さんは、「どこかでだれかが見ていてくれるんやな。」とつぶやいたそうです。福本さんのこのお話は、以前小学校5年生の道徳の資料として取り上げられたことがありました。みなさんは、福本さんの生き方からどのようなことを感じたでしょうか?
 学校の中では、一人一人がいろいろな役割をもって生活をしています。目立つ役割もあれば、目立たない役割もあるでしょう。でも、それらのどれもが、学校生活においてとても大切な役割となっているのです。12月に行った子どもまつりのことを思い出してみてください。店番の時に、それぞれどんな役割をしていたでしょうか。ゲームの説明をする係や点数を数える係もあれば、受付でハンコを押す係の子もいました。中には、倒れたペットボトルを直す役割や、ストップウォッチで15秒間計るだけの子もいたかもしれません。でも、その役割一つ一つが、自分達のお店のためにとても大切なものであったということを忘れてはなりません。
 高学年の委員会活動でもいろいろな役割があり、目立たないところできちんと仕事をしている姿を見かけます。みんなが休み時間に遊んでいる時に、うさぎのお世話をしている委員会や、竹馬をきれいに直してくれている委員会の子がいます。そういう姿を、きっとだれかがどこかで見ているのです。
 実は、今日お話しした福本清三さんは、今月1日、病気のために亡くなられました。   77歳でした。「日本一の斬られ役」として、映画やテレビで活躍してきた福本さんを惜しむ声が、全国から寄せられたということです。』・・・

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

お知らせ

学校だより

保健だより

給食だより

献立表

相談室

お知らせ(けやきルーム)