8月17日(水)![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「秋来(き)ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」古今和歌集の歌です。秋が来たと、はっきりとは目に見えないけれど、風の音に秋の訪れに気づかされた・・・昔の人は、自然の事象に全身の感覚を使って感じ取る繊細さを兼ね備えていました。確かに今朝、学校の中庭に出てみると、昨日までとは違う空気の流れを感じることができました。 その中庭の真ん中に、大きな柿の木があります。毎年たくさんの実がつくのですが、日当たりが悪いからでしょうか、熟す前にぼとぼとと落ちてきます。かなり大きな木で、日当たりが良ければおいしい柿の実がつきそうです。 ところで、その柿の木の樹皮のあちこちに、着生植物が生えています。常緑性のシダ植物の「ノキシノブ」です。日陰でじめじめとした環境が適しているのでしょう。シダ植物なので、胞子で繁殖していきます。細長い葉の裏に茶色い粒々が見えますが、そこから胞子が散らばって増えていきます。(写真上) 旭町小には、柑橘系の木が多く植えられています。ミカンやキンカンの木が、校庭や中庭のあちこちにあります。そのため、アゲハチョウがよくやってきます。アゲハチョウは、柑橘類の木を選んで卵を産んでいきます。正門を入って右側に、大きなミカンの木があります。アゲハチョウが飛んできたのでカメラを構えてシャッターチャンスをうかがいました。時々枝先の葉にとまりながら、卵を葉裏に産み付けていました。(写真中) よく見ていると、卵を1つずつミカンの木のあちこちに産み付けることに気がつきました。生まれてきた幼虫が十分な葉を食べられるように、あるいは敵に狙われずに親になる確率を高めるためでしょうか。アゲハがたくさんの卵を産み付けても、幼虫のうちのほとんどが鳥の餌になってしまうそうです。 今日はもう1種類、きれいなチョウチョを見つけました。ツマグロヒョウモンのメスです。ツマグロヒョウモンのオスは、翅全体がヒョウ柄のあるオレンジ色です。一方のメスは、オスとは違って翅の先端が青黒く、美しい色合いをしています。(写真下) このメスの色合いは、カバマダラというチョウの擬態であると言われています。カバマダラも、オレンジ色できれいなチョウですが、毒を含んでいるそうです。 ツマグロヒョウモンの幼虫は、スミレ類の植物を好んで食べます。ですから、パンジーやビオラなどにもよく着生しています。黒色でトゲのような突起がたくさん出ているため、一見すると蛾の幼虫かと思うほどです。 |
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