2月4日 数字の「一」の持つ意味

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 1月もあっという間に過ぎ、2月も3日過ぎました。今日2月4日は、立春です。暦の上ではもう春になりました。早いですね。よく『1月は、いってしまう。2月は、にげてしまう。3月は、さってしまう』と言います。つまりこの三ヶ月間は、特に短く感じて、あっという間に過ぎてしまうのです。ですから、自分は何を目標にどんなふうに頑張るのかを口にし、文章に書いて、いつも意識をしておくことが大切です。
 さて、今日の校長先生のお話です。今日は、「一」についての話です。
 その「一」の意味について、違う方向から考えてみました。算数の学習では、「一」は、一、二、三、四、………と数える最初の数ですから、みなさんは最も小さい数字だと理解しているのではないでしょうか。しかし、この「一」という数字を最大の数、一番大きな数であると考えた人がいます。その人は、ドイツの「自由ヴァルドルフ学校」という学校をつくったドイツ人のルドルフ・シュタイナーという先生です。
 シュタイナー先生は、「一」が最大の数、一番大きい数であることをこのように説明しています。
 「地球は一つしかない。」
 「太陽は一つしかない。」
 「そしてみなさん自身は、一人のかけがえのない存在である。」と。
 「一」は、確かに、算数の学習の中では一番小さい数かもしれませんが、人間の生活や社会の中では、最も大きい、最も大切な存在を表していると言っているのです。
 思いやりの心は、まず自分自身に向けてください。シュタイナー先生がおっしゃった数字の「一」としての自分自身の存在する意味を考えたいと思います。自分を大切にできない人間は、他の人を大切にすることなどできないのです。
 日々の生活の中で、『自分のよさとは』『自分の可能性とは』というように、いつも自分を見つめてみてください。そこから自分自身が分かり、自分と同じように頑張って生きている
 かけがえのない他の人の存在が分かります。そして、そこから自分を思いやるのと同じような心で他の人を気遣う、本当の思いやりの心が芽生えてくると思います。

1月28日 食事は、良い人になる事

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おにぎり2個、鮭の塩焼き、漬け物

 これは何の献立だと思いますか?
 これは、日本で一番早く始まった給食の献立です。今から129年くらい前の明治22年ことです。始まった場所は、山形県の小学校でした。
 当時は、お昼ご飯を食べられない貧しい子供たちがたくさんいました。学校に家からお弁当をもってくることができない子供たちがたくさんいたのです。そこで、学校の先生をしていたお坊さんが、おにぎり・焼き魚・漬け物といったお昼ご飯を、学校で出してくれたそうです。
 これが、学校でみんながそろって食べた「給食」の始まりです。みなさんの食べている給食とはずいぶん違うけれど、初めてみんなで一緒に食べた給食は、さぞおいしかったことと思います。
 先週の木曜日の1月24日から30日までの1週間は、「全国学校給食週間」です。
 今から70年くらい前に、日本は戦争が終わった後、食べ物がほとんど無い時が続きました。おなかをすかした子供たちが日本中にたくさんいました。そんなとき、日本の子供たちを助けようと、世界中の国々から粉ミルクや缶詰などが送られてきました。それを、学校で子供たちに配り、給食が再開されたのです。
 この世界中の人々の温かい心によって、学校給食が再開されたことを大事にして、「全国学校給食週間」が始まりました。24日から始まっている「全国学校給食週間」は、給食を通して食べ物の大切さとそれにかかわる人の温かさを考える週間です。今年度は、日本のいろいろな地方の郷土料理や名物料理を献立に取り入れていただきました。
 では、今日は給食の「食」という字について、考えてみましょう。
 この字をよーく見てみると、「人(ひと)」に「良(よい)」と書きますね。「食」は人に良いのです。まずは、栄養が体に良いですね。栄養がなければ、生きていけません。さらに、友達や家族と一緒に食べると楽しくなります。心が豊かになります。心に良いのですね。
 「食事」は、「人に良い事(こと)」なのです。
 そしてもう一つ、「食事」をすることは、「良い人になる事(こと)」なのです。
 「食事」には、たくさんの方々がかかわっています。お米や野菜など、材料を作ってくださる方々、それを新鮮なうちに早く届けてくれる方々、そしておいしく調理をしてくれる方々、そんな方々の「みなさんにおいしく食べてもらいたい」という思いが詰まっているのが「食事」なのです。そんなたくさんの方々の温かな思いに、私たちは「食事」をすることを通して、「良い人になる事」を改めて心に刻みたいですね。
 この「全国学校給食週間」の期間を通して、給食の今まで(歴史)を振り返り、食べ物の大切さや食事にかかわる人たちの思いを知り、たくさんの方々の思いに感謝の気持ちをもって食事をしてもらいたいと思います。

1月8日 3学期始業式 「夢をかなえるゾウ」を育てよう

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 戌年が去って、亥年の平成31年の学習が今日から始まります。去年の戌年は、いろいろなことに積極的にチャレンジしてまとめていく1年でした。
 今年は亥年。亥は、十二支の最後にあたり、植物の成長に例えると草や花が枯れ落ちて、植物の生命力が引き継がれて、種の中にエネルギーが満ちている状態です。ぜひ、みなさん一人一人が知識や行動力を自分の中でじっくり育てて、夢や希望、目標に向かっていくエネルギーにしてがんばってほしいと思います。
 さて、これは、水野敬也(みずの けいや)さんという方が書いた『夢をかなえるゾウ』というお話に出てくる『ガネーシャ』という神様です。
 この『ガネーシャ』という神様にはモデルがいて、インドなどではとても人気のある神様です。そのわけは、この神様が、夢や願い事を叶えてくれる神様だからです。
 私は、このガネーシャという神様がみなさんのところにも来て、「みなさんの夢や希望を叶えてくれたらいいなあ」と思っています。しかし、それには、みなさん自身がしなくてはいけないことがありそうです。
 それは、ゾウを飼うことです。「そんなこと無理だ。ゾウなんか飼えるわけがない。飼えるような場所もない。」そう思った人がいるかもしれません。でも、安心してください。みなさんに飼って欲しいゾウは、(胸を指しながら)ここで飼います。そしてそのゾウは、人それぞれ違います。一人一人の夢や希望、立てた目標などで違ってきます。
 私も、ゾウを飼うことにしています。私が飼うのは、【今年も校門での朝の挨拶を、元気に笑顔でやり抜くゾウ】です。みなさんは何というゾウを飼いますか?
【忘れ物をしないゾウ】
【1日1回以上発表するゾウ】
【漢字練習を毎日がんばるゾウ】
【給食を残さず食べるゾウ】
【家でお手伝いを毎日続けるゾウ】
 自分の夢や希望を叶えるためには、何というゾウを飼えばよいのか考え、一所懸命育ててみてください。ただし、そのゾウは、ここで(胸を指しながら)しっかりと生きています。ちゃんとお世話をしないとなくなってしまいます。毎日毎日お世話を忘れず、元気で立派なゾウに育て上げてください。そうすれば、みなさんの夢や希望は、きっと叶うはずです。期待しています。がんばりましょう。

12月25日 終業式 「掃除」を通して心を磨こう

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 今年の授業も今日で終了です。明日から1月7日まで冬休みです。冬休みを前にして、今年最後の校長先生の話をします。
 アメリカでは、多くの小学校で、子供たちはお掃除をしません。
(理由は大きく二つ。一つは、うちの子を掃除人にさせるつもりはないという保護者の反対。もう一つは、掃除をする人たちから私たちの仕事を奪うのかと抗議がでる。)うらやましいですか?校長先生は全くうらやましいとは思いません。日本ではすべての学校で、子供たちがお掃除をやります。校長先生はすばらしいことだと思っています。
 その理由として、一つのお話をします。

 むかしむかし、2500年ほど前のお話です。インドという国に「シュリハンドク」という名前のお坊さんがいました。このお坊さんは、朝聞いたことでも夜になるともう忘れてしまいます。自分の名前も覚えられなくて、背中に自分の名前を書いてもらい、人から名前を聞かれると背中を見せて教えていました。シュリハンドクはそういう自分が情けなくなって、ある時、お師匠のお釈迦様の所に行って「私は、もうお坊さんをやめたいです。」と相談しました。するとお釈迦様は、「何も心配することはありません。」と言って、彼に1本のほうきを渡して、「これできれいにしましょう。」とおっしゃいました。
シュリハンドクは、それから何年も掃除をし続けました。ある日、いつものように掃除をしていると、お釈迦様が来て、「ずいぶんきれいになりましたね。だけど1カ所だけまだ汚いところがありますね。」と声をかけてきたのです。そこで、シュリハンドクは不思議に思い「お釈迦様、どこが汚いのでしょうか?」と尋ねましたが、教えてくれませんでした。「はて、どこが汚いのだろう?」と思いながら、それからもずっと「もっときれいにしよう。」と言いながら掃除を続けたのです。
そんなある時、子供たちが遊んでいて、シュリハンドクがせっかくきれいに掃除したところを汚してしまいました。シュリハンドクは、思わずほうきを振り上げ怒鳴りました。「こら、どうして汚すんだ。」
その瞬間、彼は本当に汚れているところに気が付きました。それは自分の心だったのです。
その時、お釈迦様がシュリハンドクの後ろに立っていて、「これで全部きれいになりましたね。」とおっしゃってくれたのです。掃除をするということは、「掃除が嫌だ!」とか、「さぼりたい、もっと楽をしたい」とか、「人のことを悪く言ったり、威張ったりしたい」などという心の中の汚れをきれいにすることだということに気が付いたのです。
お釈迦様の教えが分かったシュリハンドクは、ますます掃除に精を出し、人から尊敬される立派なお坊さんになったのです。

 今日は、暮れの大掃除にちなんだお坊さんのお話をしました。お掃除を一所懸命にやることは、もちろんその場所をきれいにすることなんですが、実は「自分の心もきれいにする」ということだったんですね。そういう「心をきれいにする、心をみがく」ということが、実は将来、みなさんが大きくなる時にどうしても大事になってくることなんです。ですから、日本の学校で子供たちが一所懸命お掃除することを校長先生はすばらしいと思うのです。
 さあ、まもなくお正月です。新年になると、1年生から6年生まで、みんな一緒に一つずつ歳をとります。これは一つ成長することです。北町小のみんなが、ぴかぴかな心で友達を大事にし、みんなで一つずつ成長していきましょう。

12月17日 みんなは一人のために

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 冬になると注目されるスポーツの一つに、ラグビーがあります。運動の激しさから暑くない季節に盛んに行われ、12月からは、日本国内で中心となるチーム同士の試合が行われます。そして、来年には日本でラグビーワールドカップが行われます。とても楽しみです。
 ラグビーは、正式にはラグビーフットボールと呼ばれています。サッカーも正式には、アソシエーションフットボールと呼ばれています。つまり、ラグビーとサッカーは親戚のスポーツなのです。それでもラグビーは、サッカーと違うことがたくさんあります。まずボールの形が違います。ラグビーのボールは、楕円の形をして、手でボールを抱えて走れるようになっています。また、1チームの人数も違います。サッカーは11人ですが、ラグビーは15人で試合をします。大きく違うことは、サッカーは手以外の足や体、頭を使ってボールを運ぶのに対して、ラグビーは、主にボールを手に持って個人で走ったり、パスをしたりしながら全員でゴールラインまで運んで、点数を取り合う競技です。
 ラグビーは15人全員の力でボールを運ぶことから、ラグビーの精神を表す次のような言葉が有名です。「みんなは一人のために、一人はみんなのために」という言葉です。英語では、「All for one,one for all」と言います。「チーム全体が一人一人のことを考え支えていくと、一人一人がそれぞれに全力を尽くしてチームのために頑張ろうという気持ちが湧いてくる」という考え方です。
 特に「みんなは一人のために」のところは、みなさんの学級でも生きてくる言葉だと思います。誰もが、自分の学級が力を合わせて、仲のよい学級になることを望んでいると思います。みなさんの学級全体のまとまりは、自分一人だけで頑張ってもうまくいきません。全員が同じ方向を向いて力を合わせなければなりません。
 例えば、授業で友達がよい意見を言ったり、よい行動をしたりしても、「生意気だ!」「気にくわないなあ!」と思ったら、クラスはまとまっていかないですね。「とってもよい意見だね。」「すごいなあ!!」と認めてあげたり、「でも、こうしたらもっと良くなるのではないかな。」「こう行動したのはいけなかったのではないかな。」と正しい方向へ導いてあげたりすることが大切なのではないでしょうか。
 これからみなさんは、いろいろな出来事に出会います。その時、この「みんなは一人のために」という言葉を思い起こして、自分の学校生活に役立ててほしいと思います。

12月10日 心を包む風呂敷

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 今日の校長先生のお話は、これです。(風呂敷)
 見たことありますか? そうです、風呂敷ですね。みなさんのお家にありますか?
これ(風呂敷)は、物を包んだりするのに使う物です。
 風呂敷は、今から1300年以上も前(奈良時代)に使われていたことが昔の記録にあります。そのころは、「ひらつつみ(平包)」、または「ころもつつみ(古路毛都々美)」と呼ばれていました。その後600年くらい経ってから(室町時代)、お風呂で衣服をまちがえないよう脱いだ着物を包んだことから「風呂敷」となったようです。(由来します。)
 風呂敷は、そんな昔からずっと、私たちの生活の中でたくさん使われてきました。日常の道具として、なくてならない存在でした。
 風呂敷は、中身に合わせて、四角い物も円い物も包むことができます。ビンでも、丸いボールでも包むことができます。大きいものでは、お布団を風呂敷で包むこともあります。
 では、校長先生がしょう油のボトルとドッジボールを風呂敷で包んでみましょう。
どうですか、このように風呂敷で包むと、運びやすいし、守る(保護する)こともできます。見た目もいいですね。
 風呂敷は使わなくなれば、たたんで小さくすることもできます。さらに、古いバッグの再利用は難しいですが、風呂敷は何枚あっても場所をとらないし、敷き物やぞうきんに使うこともできます。
 日本では、何かプレゼント(贈答品を渡す)する際は、直接手で持って行って渡すことは失礼にあたるとされ、風呂敷に包んで持って行くのが礼儀とされていました。それは、品物だけではなく、心や思いも包んで渡すからです。
 しかし、最近は、風呂敷に「包む」という(文化)ことから、袋やバッグに「詰め込む」という(文化)ことに代わって来ました。もう一度「包む」ことを見直してもいいですね。
 日本に昔からずっと大事にされてきた風呂敷を大事にしたいと校長先生は思います。
 最後に、風呂敷には、ただ包んだり、入れたりするだけでなく、「運ぶ」「守る」「まとめる」「贈る」というはたらきがあります。円い物もビンも、何でも形に合わせて包んでくれます。心も風呂敷のように、友達の心に合わせて包んであげられることが大切です。友達をしっかり包みこめる人になりましょう。

12月3日 心の中の3匹のタイ(鯛)

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 12月4日から10日までの1週間は、人権週間です。そして、その最終日の来週の月曜日の12月10日は、世界人権デーとして、世界中で記念の行事が行われます。

 『人権』とは、人間が人間として生まれながらにしてもっている権利のことです。いいかえると、自分と他の人の命と気持ちを大切にしていくことです。

 今年の人権週間での目標、スローガンは、
 「みんなで築こう 人権の世紀  
  〜考えよう相手の気持ち 未来へつなげよう 違いを認め合う心〜」です。

 さて、魚の王様といえば、日本では昔から「鯛」と言われ、お誕生日や結婚式などお祝いの席には欠かすことのできない魚です。そんなすてきな鯛が、私たち人間の心の中に住んでいるという話を聞いたことがあります。その「鯛」は、「愛されタイ」「ほめられタイ」「仲良くされタイ」の三匹のタイです。
 あなたが困っている時に、家族や先生が「大丈夫だよ、私はいつもあなたの味方だからね。」と言ってくれると幸せな気持ちになり、「愛されタイ」が満足し、今度は他の人を「愛してあげタイ」というタイが生まれます。
 あなたが一生懸命何かをした時に、家族や先生が「がんばったね、すごいね。」と言ってくれると嬉しい気持ちになり、「ほめられタイ」が満足し、今度は他の人を「ほめてあげタイ」というタイが生まれます。
 あなたが朝教室に入った時、友達が「おはよう」、休み時間になった時、「一緒に遊ぼう。」と言ってくれると明るい気持ちになり、「仲良くされタイ」が満足し、今度は他のお友達を「仲良くしてあげタイ」というタイが生まれてきます。
 このように、自分が誰かから大切にされるからこそ、人は自分で自分を大切にできるようになり、自分を大切にできるからこそ、人は他の人も大切にできるのです。そのためにも、「ありがとう、すごいね、優しいね、嬉しいよ…」といった自分が言われて嬉しくなる「にこにこ言葉」を、誰もが他の人にシャワーのように振りかけることができるようになると、「意地悪しタイ」、「無視しタイ」といったタイが逃げていき、みんなが幸せになるでしょう。

11月26日 消えてしまってもいいもの

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 さて、今日の校長先生のお話は、「消えてしまってもいいもの」です。
 みなさんは、普段本を読んでいるでしょうか?北町小では、11月はもみじの読書月間です。校長先生も忙しくて、なかなか読書をすることがないので、この読書月間を利用して、前から読みたいと思っていた本を読みました。『世界から猫が消えたなら』という本です。一昨年の5月に映画化もされました。少し内容を紹介します。
 主人公の青年は、頭が痛いので病院に行きました。お医者さんから「脳腫瘍」でもう助かるか分かりませんと言われました。青年はとてもショックを受けました。その時、悪魔が現れました。悪魔は、世界から何か一つ消すと1日命を延ばすことをもちかけました。青年は喜んで、「じゃ、ごみとかいらないものを消してください。」と言いました。悪魔は、「消すものはあなたが決めるのではなく、僕が決めます。」と言いました。
 1日目は、世界中から電話がなくなりました。2日目は、世界中から映画が消えました。3日目は、世界中から時計がなくなりました。そして、「次は世界中から猫を消します。」と言われました。青年はそれを断りました。青年は猫を飼っていました。その猫は、2年前に亡くなった青年のお母さんがかわいがっていた猫で、お母さんが亡くなってからは、青年がかわいがっていました。猫を消すことは、お母さんとの思い出、家族との思い出もすべて消すことになると思ったからです。
 そして、青年は気付きました。電話にも、映画にも、時計にも、家族や友達といろいろな思い出があったのです。自分の周りには、大切な人がいて、大切なものがあるということ。この世の中に、消してしまっていいものはないということ。
 校長先生は、この本を読んで考えました。失ってから初めて、失ったものがいかに大切だったのかと分かるということ。そして、家族や友達やいろいろな思い出もなくしたくないと思いました。ましてや、消えてしまってもいいものなんてないと思いました。
 いじめを苦にして自殺をしたという話を聞きます。残された家族や友達は、寂しいそして辛い思いをすることでしょう。消してしまっていい命はありません。
 もし消してもいいものがあるとしたら、それは「いじめ」です。
 先週もいいましたが、北町小学校から「いじめ」をなくしましょう。

11月19日 いじめのない北町小にしよう

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 今日は、ぜひみなさんに聞いてもらいたい絵本があったので、紹介します。
 たくさんの童話や物語を書いている松谷みよ子さんの「わたしのいもうと」という絵本です。この絵本は、松谷みよこさんに送られてきた一通の手紙をもとにして創られました。これから校長先生が読みます。最後まで聞いてください。

「わたしのいもうと」を読む。

 今、どんな気持ちですか。この本の最後のページには、妹さんのこんな言葉が述べられています。
 「わたしをいじめた人たちは、もうわたしのことを忘れてしまったでしょうね。本当は、わたしはみんなと遊びたかったのに、勉強したかったのに。」
 わたしたちは、とても弱い存在です。自分と友達を比べて、うらやましがったり、ねたんだり、腹を立てたり。
 たった一言の言葉に傷ついたり、友達が自分をどう思っているかびくびくしたり、自分だけの世界に自分を押し込めてしまったり…。
 意地悪をした人は、「いたずらだよ。」と言い訳したり、ひどい時には、そのことさえ忘れてしまったりすることもあります。でも、意地悪をされた人は、しっかり覚えています。
 友達が自分と違っているから、自分の言うことを聞いてくれないからと言った理由で意地悪をしてはいけません。まして、人が見えないところでいじめることや仲間を集めていじめるということは絶対に許されません。
 勉強が得意な人もいれば苦手な人もいます。運動ができる人がいれば、そうでない人もいます。明るい人もいれば、お話をするのが苦手な人もいます。
 みなさんの顔つきや体つきが一人一人違うように、性格や心も一人一人違うのです。そして、一人一人が違う輝きをもっています。どんな理由があっても、その輝きを奪ってはいけません。
 最近、元気のない友達はいませんか。何か、悩んでいるような友達はいませんか。その友達は、早くわたしのことに気付いてほしいと願っているかもしれません。
 自分や友達が悲しい思いをしないようにするためにはどうしたらいいか、一人一人が考えてほしいと思います。
 北町小学校では、いじめがあるのでしょうか。校長先生は、学校からいじめをなくしたいと本気で考えています。いじめられている子がいたらその子を全力で守ります。
 ですから、みなさんも、「いじめは、しない、させない、許さない」という強い意思をもつとともに、人に対しての思いやりの心を忘れないでほしいと思います。

11月5日 まほうよりも すごいもの

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 今日は、「まほうよりも すごいもの」というお話をします。
 実はこれは、本の題名です。幼稚園や保育園で読んだ人もいるかな?
 校長先生は、ずっと前に図書館で絵本を見ていた時に、この本の題名がおもしろくて、思わず手にとってしましました。「まほうよりも すごいもの」っていったい何だろうと思って、その絵本を借りてじっくり読んでみました。みなさんは「まほうよりもすごいもの」って何だと思いますか?
 このお話の主人公は、魔法使いのジョジョさんです。でも、今は魔法を使いません。なぜかというと……魔法を使わず、人のために自分で料理をつくることが楽しいことに気付いたからです。ジョジョさんは野菜でスープを作るのが大好きです。くまのゴン、きつねのラン、ふくろうのヤンの三人は、ジョジョさんが作るスープが大好きです。
 そんなジョジョさんは、ある日、料理をつくる大事な野菜を守るため、大雨に打たれて高熱を出して寝込んでしまいます。心配した三人は、ジョジョさんの病気を治そうと、「おくすりスープ」を作ろうとします。でもそのためには、森に行って泉の水と木の実を取ってこなくてはなりません。くま、きつね、ふくろうの三人とも、とてもこわがり屋で自信がないので、強くなる魔法をかけてくれるよう、ジョジョさんにお願いをしました。でも、ジョジョさんは魔法をかけるかわりに『スープラプイ!』っていう勇気が出るおまじないを教えてくれました。三人は、ジョジョさんのために泉の水と木の実を探しに森へ冒険に出かけました。
 こわがり屋の三人は、次々にたくさんの困難や危ない目に遭いますが、何としてもジョジョさんの病気を治してあげたいという気持ちに支えられて、教えてもらった『スープラプイ!』というおまじないを言いながら乗り越えていきました。そしてとうとう泉の水と木の実を手に入れました。そして、みんなが作ってくれたスープを飲んで、ジョジョさんは元気になりました。三人は、ジョジョさんの魔法のすごさにびっくりしました。
 しかし、実は魔法なんか使わなくても強くなることができたのです。つまり、勇気と自信は、魔法より勝ることに気付いたのです。
 そして、それは「ジョジョさんのために」と思う気持ちが、大きな勇気と自信を与えてくれたと言うことに気付くのです。
 作者の さえぐさ ひろこ さんは、この絵本の最後にこう書いていました。
 「何かをしようと思う時、なかなかできなくて悩んでいることって誰でもあると思います。そんな時、自分を信じて、まずやってみることが大切です。そして何か一つのことをする時、自分のためにすることも大切ですが、人のためにつくすことも大切なことです。」校長先生も本当にそうだなと思いました。何とかして誰かを助けてあげたいという強い気持ちをもっていると、自然と勇気がわいてきて、困難なことでも克服できてしまいます。それは魔法よりも、すごいものです。
 そして、それは誰もがもっているものです。みなさんも一人一人が『まほうよりも すごいもの』をもっているのです。それは、相手を思う気持ちと勇気と自信です。
 ぜひ、みなさんも、自分のもっている『まほうよりも すごいもの』を発揮してみましょう。

10月22日 「なりたい自分」になるために

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 2学期も1ヶ月半が過ぎました。81日あった授業日も34日過ぎたことになります。
 みなさんは2学期が始まる時に目標をもっていたと思います。きっと、その目標に向かって努力をしていることでしょう。2学期が終わる時には、どんな「自分」になっているか、想像してください。
 その「自分」は、決していやな自分ではなく、すてきな自分を想像するはずです。
 ぜひ、なりたいすてきな自分になってください。とても難しいことではありません。これ(ごみ箱)とこれ(貯金箱)を使うと、誰でもなりたいすてきな自分になれるのです。
 たとえば、友達に優しくするすてきな自分になりたければ、友達にいじわるをしようとしたり、いやなことを言おうとしたりした時、そのいやな自分をごみ箱に捨てるのです。
 そして、そのかわりに優しい言葉をかけてあげましょう。優しい言葉をかけてあげたら、その事を貯金箱にこっそり貯めておくのです。
 コツは、こっそりですよ。決して友達に自慢したり、威張ったりしてはいけません。これを毎日繰り返していくと、優しいすてきな自分になれます。
 たとえば、勉強ができるすてきな自分になりたければ、長い時間ゲームをしようとする自分や夜遅くまでテレビを見ようとする自分をごみ箱に捨ててしまいましょう。
 そのかわりに、机に向かって一生懸命家庭学習をしたことを貯金箱にためてください。
 コツは、…そう、こっそりですよ。おうちの人に、「今日は、勉強したぞ!!」などと威張ってはいけません。そんなことをすると貯金箱に貯めたものがあっという間にどこかへなくなってしまいます。
 こっそり毎日繰り返して貯金箱に貯めていくと、自分でもびっくりするくらいの勉強ができる自分になれるのです。そして勉強することが大好きになっているはずです。
 ごみ箱と貯金箱は、みなさん一人一人の心の中にもっているのです。ごみ箱に捨てるには、ちょっと勇気が必要です。でもいやな自分を捨てることができると、とても気分が良くなるはずです。
 校長先生にもなりたい自分があります。こっそり貯金しています。
 さあ、いよいよ来週は2学期後半がスタートです。みなさんは、どんなすてきな自分になりますか?なりたい自分になるために、どんな自分を捨てますか?そして、どんな自分を心の貯金箱に貯めますか?

10月15日 明るく元気なあいさつが響き渡る北町小にしよう

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 昨年度の全校朝会から、話をしている内容で一番多いことはなんだと思いますか?
それは「挨拶」なのです。昨年度が3回で、今年度が1回です。今日も「挨拶」の話をしたいと思います。
 朝、校門で立っていると、みなさんの挨拶の仕方には、いろいろな形があることに気が付きました。
 ○校長先生より先に挨拶をする人
 ○校長先生の目を見て大きな声で挨拶をする人
 ○「稲葉校長先生、おはようございます。」と名前を付け加えて挨拶をする人
 ○明るく元気な声で挨拶をする人
 ○ハイタッチをして挨拶をする人
 ○立ち止まって丁寧に頭を下げて挨拶をする人
 ○小さい声で挨拶をする人
 ○下や横を向いたまま挨拶をする人
 ○頭だけ下げて声を出さない人
 ○校長先生が挨拶をしても黙って通り過ぎてしまう人
 みなさんは、普段どのような挨拶を先生や友達、家族や地域の人にしていますか。元気よく大きな声で「挨拶」をしてくれる人もたくさんいます。毎日、帰りに職員室や校長室の外から先生方に挨拶をしてくれる人は、本当に元気でさわやかな挨拶をしていってくれます。きっと、こういう人は、「今日も元気で楽しい学校生活を送ってくれたのだろうな」と、とてもうれしくなります。
 みなさんは「気持ちの良い挨拶」というのは、どのような挨拶だと思いますか?
校長先生は、こんな挨拶だと思っています。
 「あ」は、明るくです。明るい笑顔で元気よくしましょう。
 「い」は、いつでもです。いつでも誰に対してもしましょう。
 「さ」は、先にです。あったら、挨拶を待っているのではなく、先にしましょう。
 「つ」は、続けるです。一日だけではなく毎日続けましょう。
 つまり、「挨拶」というのは「明るく、いつでも、先に、続ける」ことが大切だということです。
 挨拶名人がもっともっと増えて、今まで以上に「明るく元気なあいさつが響き渡る北町小学校」にしていきたいと思います。

10月2日  さすが6年生!さすが5年生!

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 先々週の9月18日から21日まで6年生と一緒に武石移動教室に、先週の27日から29日まで5年生と一緒に下田移動教室に行って来ました。6年生がいない間、5年生が5年生がいない間は、6年生がしっかり北町小学校を守っていてくれました。ありがとう。
 校長先生は、6年生と4日間、5年生と3日間、一つ屋根の下で寝食を共にしていたので、6年生のことも5年生のこともよく分かりました。その中で、「さすが!6年生だな。」「さすが!5年生だな。」と感じたことがたくさんありました。
 特に、「全力で楽しむ5年生」ということです。の何事にも全力で取り組み楽しむ姿が印象に残りました。失敗することもありましたが、楽しむ時は全力で楽しむ、話を聞く時も全力で聞いていました。そして6年生は、「向上心をもった6年生」ということです。うまくいかなかった時や失敗してしまった時、先生の指導を素直に受け入れ、次はもっとがんばろうとする姿がたくさん見られました。うまくいかないこともありましたが、「こうやるといいのではないかな。」とアドバイスをすると、新しいめあてをもってチャレンジしていました。
 これからも6年生と5年生が、一人一人の力を一つに合わせて、この北町小学校のリーダーとして北町小学校をぐいぐいぐいと引っ張っていってくれることでしょう。期待しています。

9月10日 努力はたし算 協力はかけ算

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 みなさんは「たし算」を知っていますね。1+2=3ですね。では「かけ算」はどうでしょうか。1年生はまだ学習していませんが、2年生は2学期の学習で九九を学習します。今日はそのたし算とかけ算に関するお話をします。
 先生が好きな言葉の一つに、「努力はたし算、協力はかけ算」という言葉があります。算数の時間では聞いたことがないと思います。この言葉は、みなさん一人一人が学校生活を送る上で大切なことを、一つのたとえとして簡単に表現したものです。
 まず「努力はたし算」ということですが、小さな努力でもそれを続けていけば、たし算の答えのように大きくなっていくということです。たとえば、毎日の計算練習のプリントを1枚ずつ3日間がんばれば、1+1+1で3になります。読書の時間に普段よりも厚くて難しい本にチャレンジしている人もいると思います。毎日5ページずつ読めば、3日間で5+5+5で15ページになりますし、そのまま読み続けていけば、必ず厚い本でも読み終えることができます。みなさんにも苦手なことがあると思います。でも苦手だからといって逃げていては、いつまでたってもできるようになりません。漢字が苦手な人は毎日一つずつ覚えましょう。算数が苦手な人は、毎日ドリルなどで練習しましょう。努力したのに何もならなかったということは決してありません。「努力はたし算」ですから、努力した結果は必ず増えていることを信じてがんばることが大切です。
 もう一つの「協力はかけ算」についてですが、かけ算はたし算より大きな結果になることがあります。3人が二つずつ頑張れば2×2×2で8になります。たし算よりも大きい結果になります。しかし、もし一人でも協力しない人がいると、2×2×0で答えは0になってしまします。3人が協力していれば「8」なのに、一人でも協力しないと「0」になってしまいます。
 たとえば、5月に行われた運動会の時、6年生が組み体操ですべての技を見事に成功させました。いろいろな技が成功したのも、6年生全員が同じ思いで力を発揮したからです。一人でも力を抜いたり、嫌々やっていたりしていたらどうなっていたでしょうか。成功するはずがありません。授業の場面でも同じことが言えます。みなさんが学習に集中している時に、勉強が飽きたからといって大声をだしたり立ち歩いたりしたらどうでしょう。あるいは、間違った答えを言った人に対して、笑ったり馬鹿にしたりしたらどうでしょう。勉強は間違ってもいいのです。いけないのは笑ったり馬鹿にしたりすることです。また、みんなでやろうと決めたことなのに、「自分一人ぐらいやらなくてもいいよな。」「誰かがやってくれるからいいや。」という気持ちの人はいないでしょうか。そのような人が一人でもいれば、授業は進まないし、周りのみんなも嫌な気持ちになってしまします。逆に、みなさん一人一人が同じ思いで協力し合うことができれば、大きな力になります。一人一人は小さな力でも、その力を結集すれば、一人ではできないこともできるようになります。
 学校は、みんなで学習したり遊んだりするところです。一人一人が努力することが大事です。そして、みんなと協力することがとても大切です。そして、失敗したりまちがったりする友達にも「大丈夫だよ、がんばれ!」と励ましてあげる人になってほしいと思います。

9月3日 2学期始業式 「おかげさま」の気持ちを大切に

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 長いと思っていた夏休みが終わり、いよいよ今日から2学期が始まりました。夏休みは楽しかったでしょうか?夏休み前の1学期の終業式に、校長先生から宿題を出しました。覚えていますか?自分の夏休みに題名をつけようということでした。きっと、普段できないことにたくさんチャレンジして、思い出を作り、自分の夏休みの題名が付いたと思います。ぜひどんな夏休みだったのか教えてください。
 さて今日、9月3日は、誰の誕生日か知っていますか?ドラえもんの誕生日です。そして、明後日9月5日は、大切な大切な誕生日でもあります。知っていますか?そうです。9月5日は、北町小学校の誕生日、開校記念日です。
 北町小学校は、今から66年前の昭和27年9月1日に開校しました。子供たちは614名で、先生方、主事さん方は、31名でスタートしたそうです。
 今年、北町小学校は、66歳になります。その66年間という時間は、どんな長さになるのか表してみました。1年間をこの30センチメートル物差しの長さだとすると、北町小学校の66年間のあゆみは、こんな長さになります。(巻き年表を広げる。)
 66年間という時間は、とても長いですね。現在北町小学校の一番大きなお兄さん、お姉さんの6年生でさえ、生まれてから、まだ11年か12年しか経っていないのですから。
 この66年間の間に、北町小学校を卒業した子供は、10258名です。もしかしたら、みなさんのお父さんやお母さんで北町小の卒業生の人もいることでしょう。神宮副校長も北町小学校の卒業生の一人です。
 みなさんは、「おかげさま」という言葉を聞いたことがありますか?「お元気でしたか。」「ええ、おかげさまで。」という会話を聞いたことがあるでしょう。
 「おかげさま」の「かげ」という言葉の意味の一つに、「表面に現れないもの」という意味があります。自分の知っている人だけではなく、表面に現れない、目に見えない様々な人や物のお世話になっていることに「お」と「さま」を付けて「おかげさま」といいます。
 目に見える人だけでなく、見えない「かげ」の力によっても、自分は支えられているのです。きっと見えない「かげ」の力の方が見えている力よりも何倍も何十倍も何百倍も大きいと思います。
 「今こうして北町小で勉強できるのも、10258名の卒業生の皆さんのおかげなんだ!」
 「そうか、自分が生きているのは、世の中のいろいろなたくさんの方々のおかげなんだ!」
 そのことに気付くことができたら、その感謝の気持ちをまずは、周りの人々にお返ししてみましょう。「ありがとうございます。」と笑顔で心を込めて言うのもいいかな。そうすることで、感謝の気持ちが周りの人に伝わり、みんなの心が温かくなると思います。
 明後日の9月5日は、北町小学校の開校記念日をみんなでお祝いしながら、いつまでも「おかげさま」という感謝の気持ちを大切にしていきましょう。

7月20日 がんばるえもんになった1学期(終業式)

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 1学期が、あっという間に終わります。がんばったから早く感じるのですね。1学期の74日間に1年生から6年生のすべてのみなさんが、たくさん成長しました。
 
 1年生、きれいな朝顔をたくさん咲かせました。ひらがなもカタカナも書けるようになりました。
 2年生、いつも笑顔で、休み時間は外に出て友達と仲良く遊ぶことができました。1年生に対しては、優しいお兄さん、お姉さんになりました。
 3年生、みんなで協力して、素直に何でもがんばっていました。クラスが一つになったときのエネルギーには、圧倒されました。
 4年生、いつも外に出て仲良く元気に遊んでいました。社会科見学では、北町小学校の看板を背負って、しっかり見て、聞いて、感じて学んできました。
 5年生、委員会活動、クラブ活動では、高学年の顔と動きで頼もしかったです。運動会での『北町ソーラン』の踊りは、みんなの心が一つになった高学年らしい動きで、力強さがみなぎっていました。
 6年生、運動会、登校班、たて割り班活動での活躍は、すばらしく、とてもすてきでした。「さすが最高学年!」という活躍が、いろいろなところ見られました。特に、運動会での『組み体操2018』の演技は、小学校最後の運動会をみんなで作り上げるんだという一体感、躍動感に満ちあふれていました。
 すまいる学級、軽井沢宿泊学習でも、体育の『忍者修行をしよう』の授業でも、一生懸命に活動をして、自分も周りのみんなもスマイルでいっぱいになりました。

 そのほか、みなさん一人一人がめあてをもって、一つ一つ努力してきたことがきちんと形になって現れました。たくさんのがんばるえもんが登場しました。(「努力」の箱を4つ重ねて、裏返すとがんばるえもん登場!)
 そして、だだ努力するだけではなくて、小さいけれど「挑戦」という秘密の道具を使うこともできました。
 みんなががんばるえもんになったことが、先生方やおうちの方、地域の方々にとって何よりもうれしいことです。もちろん失敗してしまったこともあったと思いますが、失敗は成功のもとです。きっとこれからの成長に必ず役立つことと思います。
 いよいよ明日から夏休みです。ぜひ、みなさん一人一人が1学期と同じように、めあてをもって44日間の夏休みを過ごしてほしいと思います。そして、夏休みの終わりには、自分の夏休みに題名を付けてみてください。「真っ黒になった夏休み」「たくさん本を読んだ夏休み」「挑戦!の夏休み」など、「○○の夏休み」「○○な夏休み」というように題名を付けて、9月に校長先生に教えてください。
 では、長い夏休み、元気で。9月、またみんな笑顔で会いましょう。今日で北町小学校から転校するみなさんは、新しい学校でも新たながんばるえもんを目指して、努力を続けてください。

7月9日 「江戸しぐさ」から「北町小しぐさ」を

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 今日は、『江戸しぐさ』というお話をします。
江戸というのは、今の東京の150年から400年くらい前の呼び名です。『江戸』は、今の東京と同じように日本の中心でたくさんの人が住んでいました。『しぐさ』というのは、何かをする時の動きや態度のことです。では、『江戸しぐさ』をいくつか紹介します。
 まず、「傘かしげ」です。雨の日に道を歩いていて、自分の傘から落ちる雨で相手をぬらさないように、お互いに傘を人のいない外側に斜めに傾けてすれ違うことです。
 次に、「七三歩き」です。道路を歩く時、自分は道の三つ分(3割)を歩き、道の七つ分(7割)を急ぐ人や荷物を運ぶ車のためにあけておくということです。
 三つ目は、「うかつあやまり」です。足を踏まれた時、踏んでしまった方はもちろん謝りますが、踏まれた方も「こちらこそ、ついうっかりしていました。」と一言話し、その場の雰囲気を良くするしぐさです。みなさんは「何だよ!」とか言っていませんか?
 もう一つ紹介します。「こぶし腰浮かせ」です。座っている時に誰かが来たら、座っていたみんながこぶし一つ分腰を浮かせてつめて、その人も座れるようにすることです。電車の中でつめずに間をあけて座っている人がいますね。みんながこぶし一つ分腰を浮かせてつめれば、一人座れる空間ができますね。
 まだまだ、たくさんの『江戸しぐさ』があります。
 江戸しぐさは、江戸に暮らす人々の他の人に対する「思いやり」や「心遣い」であふれています。大切なことは、自分さえ良ければいいという身勝手な考えではなく、他の人のことを思いやり、さりげない心遣いを大切にして、常に行動しようということです。
 ところで、江戸の人たちはこの『江戸しぐさ』を何才までに身に付けたと思いますか?6才までに身に付けたそうです。つまり、今の小学校1年生までに身に付けていたのです。
 このような『江戸しぐさ』をさりげなくできる人が、江戸では「いきな人」であると言われていました。逆に、『江戸しぐさ』を身に付けていない人は、「野暮な人」と見られていました。
 校長先生も先日、朝、学校に来た時、玄関に先に入りかけていた先生が、校長先生が玄関に入るまでさりげなくドアを押さえていてくれました。通用門の蛇腹の門を入りきるまで開けていてくれた6年生もいました。これらもすてきな『江戸しぐさ』ですよね。
 みなさんも『江戸しぐさ』のように相手のことを思いやって行うしぐさは、わりとできている人も多いと思います。そんなときは、校長先生は『北町小しぐさ』と呼びたいです。
 『江戸しぐさ』に負けないぐらいたくさんの『北町小しぐさ』が学校中にあふれてほしいです。

6月25日 四つ葉のクローバー

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 先週、すまいるのみなさんと軽井沢宿泊学習に行ってきました。
 梅雨に入り天気がはっきりしない中でしたが、一部予定を変更しただけで、3日間楽しく学習することができました。
 しかし、この3日間は、楽しいことばかりではありませんでした。山登りでは、ごつごつの岩や石がたくさんある中で歩いたグループが、足を滑らしたり、転んだりしながら歩ききることができました。カーリング体験では、慣れない氷の上で、尻餅をついたり、膝をぶつけたりして痛かったことも困難もがたくさんありました。
 でも、そんな痛さや困難に負けずにがんばっていたすまいる学級のみなさんを見ていたときに、四つ葉のクローバーの話を思い出しました。
 四つ葉のクローバーは、「幸せを運ぶ」とか「しあわせになる」とか言われています。そんな四つ葉のクローバーには、4つの葉それぞれ一枚一枚に意味があります。


 1枚目「誠実」(うそをつかないこと)
 2枚目「希望」(将来に夢をもつこと)
 3枚目「愛」(お友達に優しくすること)
 そして4枚目が「幸運」(いいことがあること)です。


 自然界では、10万分の1の確率、つまり10万枚に1枚でしか発見できないために、滅多に見られないことから、「四つ葉のクローバーを見つけると幸福が訪れる」と言い伝えられていることもあるようです。
 四つ葉のクローバーが現れる原因の一つは、普通の三つ葉のクローバーが若い芽のうちに踏まれることによって、生長点という葉の一部に傷がつき、そこからもう一枚葉っぱが出てくることによってできると言われています。
 ですから、四つ葉のクローバーは、道ばたや広場などの人間によく踏まれているところで見つかりやすいのです。幸せのシンボルは、平和で穏やかなお花畑にはないのです。
 本当の幸せとは、踏まれてこそ生まれてくることを四つ葉のクローバーは教えてくれているのかも知れません。
 全力でチャレンジしているとき、苦労して苦労して困難を乗り越えたときに、達成感とともに幸せがやってくるということを四つ葉のクローバーから学びました。
 さあ、いよいよ来週には、7月です。1学期もあと20日間で、一人一人がしっかりと1学期のまとめをする時期になりました。北町小学校のみんなが、「がんばるえもんになったよ!」と胸を張っていえるように、もうひとがんばりしていきましょう。

6月4日 きみって大事 だから人も大事

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 今日ここに、669人の人がいます。それぞれ違った顔をしていますね。顔が違うということは、みんな違う人間だということです。
 何だ、そんなこと当たり前じゃないかと思うでしょう。しかし、みなさんそれぞれ違う人間なんだという、この当たり前のことを、忘れてしまってはいませんか。
 例えば、50メートルを走るとします。クラス全員で走ってみんな同時にゴールすることはありません。次に1キロメートル走ったとします。当然全員が同時にゴールするということはありませんし、50メートルで一番だった人が、またまた一番になるとは限りません。それは、みなさん一人一人、違う力をもっているからです。
 みなさんそれぞれが、すばらしい力をもっているのです。それを忘れないでください。
 みなさん一人一人が、この地球上にたった一人しかいない、かけがえのない存在なのです。そして、自分が地球上に一人しかいないかけがえのない存在であるのと同じように、みなさんの周りにいる人も、この地球上にたった一人しかいないかけがえのない存在なのです。
 だから、自分と違うということを大切にしてほしいのです。学級全員の人が、同じ顔をして、同じ服装をして、同じことを考えているとしますと、実につまらないことだと思いませんか。
 みなさん方は、縁あって同じこの北町小学校の、同じ学級で生活することになったのです。みなさんには、それぞれ良いところもあり、悪いところもあります。だからこそ、お互いを理解し合い、かばい合い、支え合い、助け合っていかなくてはならないのです。
 みなさんのそれぞれに違う力を集めると、すごく大きな力を生み出し、今以上にもっともっとすてきな学級、北町小学校ができあがってくると思います。
 「この学級で、この北町小学校で一緒に学習、生活できてよかった。」と思える学級、学校にしていくためには、自分のことと同じように、相手のことを考える、つまり、友達や周りの人を大事にできる人になってほしいと思います。
 最後に、金子みすゞさんの「私と小鳥と鈴と」という詩を読みます。


 私と小鳥と鈴と    
     金子みすゞ

 私が両手を広げても、
 お空はちっとも飛べないが、
 飛べる小鳥は私のように、
 地べたを速くは走れない。

 私が体をゆすっても、
 きれいな音はでないけど、
 あの鳴る鈴は私のように、
 たくさん歌は知らないよ。  
 
 鈴と、小鳥と、それから私、
 みんなちがって、みんないい。

5月29日 自分のもっている才能に努力という水をあげよう

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 土曜日に行われた運動会では、みなさん一人一人が自分のもっている力を出し切り、その力を一つにまとめ上げることができました。みんなががんばるえもんのとてもすてきな運動会になりました。1学期後半も運動会でつけた力をエネルギーにしてがんばっていきましょう。
 さて、みなさんの前の竿に鯉のぼりが泳いでいます。この高さは、2メートル45センチメートルあります。これは、陸上競技の走り高跳びの世界記録です。この高さを何も使わずに走ってきて、跳び越すのですから驚きですね。
 さらにもう一つ、こんな形のものを投げる競技があります。何という競技だか分かりますか?そう、ハンマー投げです。これはハンマー投げのハンマーの本当の重さは、約7.2キログラムあります。ボーリング場にある一番重いボールの重さと同じです。とても重たいです。室伏広治という日本人の選手は、この重たいハンマーを84メートル86センチメートルも飛ばします。この記録は、日本記録です。どのくらいの長さになるかというと、正門の前の赤いコーンからジャングルジムの横のバックネットまで飛ばすことになります。
 さて、6月には体力テストがあります。体力テストをやる時に、「ぼくは、私は、体が小さいから、才能がないから良い記録なんてでるわけがない」、「無理だ」と思ってあきらめてしまっていませんか?そう思っているとしたらとでも残念です。体力テストは、誰かと比べるのではなく、今までの自分と比べて、伸びを確かめてみましょう。自分の良いところはどんなところで、もう少し頑張った方がいいところはどこなのかを考えるきっかけにしてください。
 もちろん才能は、スポーツだけとは限りません。絵を描く才能がある人、料理をする才能がある人、友達のことを思いやる才能がある人もいるでしょう。みなさんのだれもが、必ずいろいろな才能をもっています。今はまだ、気付いていないだけかもしれません。
植物が成長するためには、水や光が必要です。私たちも才能を伸ばすためには、努力という水が必要です。
 室伏選手だって小学生の頃、このような記録を出せるなんて夢にも思っていなかったでしょう。でも彼は、自分の中に眠っている才能を信じて、努力という水を自分に与え続けて目覚めさせたのです。みなさんも自分自身の中に眠っている、もうすでに芽を出し始めている才能に努力という水を与えてみましょう。みなさん一人一人の可能性は、計り知れないものがあると思います。きっと一人一人がいろいろな花を咲かせることでしょう。

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