1月20日(金)![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 凧に絵を描き、2本の足を取り付けるところまでは順調に進んできました。毎年、このたこ糸を結びつけるところが指導の山場です。凧の本体に張ってある糸の先は、丸い輪っかになっています。そこに、巻いてあるたこ糸の端を通し、何度か固結びにして留めます。2本の紐を固結びやチョウ結びにするということの経験があっても、一方が輪になっているというのは初めてだったようです。先生が拡大投影機で画面に手先を映したり、子ども達のところで見本をやって見せたりしながら教えていました。(写真上) いろいろな学年で様々な教材を購入して授業に使っていますが、こういう難所があるのはありがたいことです。もし、たこ糸が全てつながれていて、絵を描くだけの教材として売られていたとしたらどうでしょう。子どもも先生も楽かもしれません。しかし、何の苦労もないまま凧揚げをするのでは、喜びが違ってくるはずです。子ども達にとっても、糸を工夫して結ぶという良い経験ができました。凧揚げは来週になるでしょうか…楽しみです。 2,3校時に、5年生の各クラスへの出前授業として、「方言の授業」がありました。講師は、昨年に続いて説 寿弘先生にお越しいただきました。説先生は、区内の小学校で長年にわたり校長をされていました。私が副校長の時に校長をされていた先生で、3年間同じ学校で勤務しました。その時からの関わりなので、私が校長になってからも、行く先々の学校で、毎年講師として来ていただいています。 説先生は、鹿児島県の喜界島のご出身です。方言だけで話されると、全く何を言っているのか分かりません。実際、授業の始めに突然方言で子ども達に話しかけると、みんなぽかんとして、「何語?」とか「中国語かな…」とつぶやいていたほどです。同じ日本でありながら、お互いに通じない言葉があるというのは、とても不思議なことです。また、喜界島の言葉だけでなく、日本中に同じようにたくさんの方言が存在しています。そういう意味では、日本は狭いようで広く感じます。 5年生の国語の教科書に、「方言と共通語」という学習があります。その学習に位置付けた出前授業でした。プリントを使って全国の様々な方言で書かれた詩を学習したり、喜界島の方言で書かれた詩をみんなで読んだりしました。また、喜界島の様々な風景や建物を撮った写真を見せてもらったりもしました。以前は、必ず2年に1回、夏休みを使って島に帰られていました。しかし、コロナ禍でこの3年間はまだ帰っていないそうです。自然がたくさんある島の写真を手に、目を細めて子ども達に語る先生の姿が印象的でした。 毎回、島から送られてきたサトウキビを見せてもらっています。今回も、竹のように硬いサトウキビを手にして、技を披露していただきました。サトウキビを味わうところの実演です。まず、犬歯で表面の皮をかじってむきます。次に、中の繊維質をむしゃむしゃとかみ砕き、甘い汁を吸ってかすを捨てます。(これは、私たちは真似することができません。歯が欠けてしまいます。)サトウキビは、黒砂糖の原料になります。ちなみに、喜界島では、白ごまも名産品になっています。 他にも説先生は、多彩な特技をもち合わせています。その一つが「手品」です。今日の授業でも、ポケットから得意気に赤い紐を出して手品が始まりました。いつも時間がない中で手品が始まるので、私はヒヤヒヤしながら見守ることになります。しかし、ポケットに紐を忍ばせていたこと自体、最初からやる気でいらっしゃるのです。校長時代に、手品の講習会に参加して腕を磨いたこともあり、今日も切れ味の良い手品で子ども達をびっくりさせていました。(写真中) さらに説先生は、こま回しの達人でもあります。朝、学校に着いて、1年生が凧の糸を結んでいる話をしたら、「こまの回し方を教えてあげようか」ということになりました。後から考えるととても不思議なことなのですが、説先生のリュックには、ちゃんと自分専用のこまが用意されていたのです。 5年生の授業が終わった4校時、自身のこまを手に、1年生の両クラスを訪れました。1年生は、3学期になってから、生活科で昔遊びに取り組んでいるところです。こまを回すには、まず紐をしっかり巻きつけていくところが重要です。様々なコツを伝授してもらいました。 こまを回す技は、まさに達人級です。空中でこまを手に乗せたり、回っているこまを手ですくい取ったり、紐を使って綱渡りさせたりと、これでもかとウルトラCを披露していきました。短時間でしたが、1年生の子ども達のこまに対する意欲は間違いなく高まりました。来年は、1年生への出前授業もお願いしようかと考えています。きっと、もっと手品をやりたいでしょうから…。(写真下) |
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