主題名「大切な友達だから」内容項目 【友情、信頼】
教材名「絵はがきと切手」
料金不足のはがきを送ってきた友達(正子さん)に対し、そのことを伝えるかどうか悩む私(裕子)の姿を通して、友達を大切にすることについて考えさせ、友達のことをよく理解し、信頼し、助け合おうとする判断力を育てることをねらいとして45分間、児童が悩み考え、議論する授業でした。
特別の教科「道徳」では、人としてより良く生きる上で大切なものは何か、自分はどのように生きるべきかなどについて、ときに悩み、葛藤しつつ、考えを深め、自らの生き方を育んでいくことが求められています。
本時も、答えが一つではない課題について児童は考え続けました。
<料金不足のはがきについてはあえて正子さんには言わない考え>
大切な友達こそあえて言わない。なぜなら正子さんは嫌な気持ちになってしまうかもしれない。
<料金不足だったことを裕子に伝える考え>
大切な友達だからこそ本当のことを伝える。もしかしたら正子さんが他の友達に同じことをしてしまうかもしれないから。
ここで、指導者の揺さぶりにより、この2つは、違う考えだけれども実は相手を大好きな友達だと思う気持ちは同じことに児童は気付きます。
しかし、このお話では、考えた末、裕子さんは正子さんに本当のことを伝えようと思ったのです。そのことがなぜなのかを児童に考えさせました。
児童は「大好きな正子さんだから、分かってくれる。信頼しているから。」と、裕子さんの行動を自分事として捉えます。
最後に日常生活で、友達とどのように付き合っていきたいかを考えさせました。児童は、友達とは、相手の気持ちを考えて、仲良くしていきたい。(もしかしたら正子さんのような行動はとらないかもしれないけれども)と、ここでも考え続けました。
このように、児童はよく考え発言し、自分の考え整理してノートに書き、友達と交流し、違う友達の考えを自分の新しい考えに取り入れ、考えを深める時間を過ごしました。